長年、インターネットインフラを「直販」メインで提供してきたさくらインターネット。同社は2024年4月、本格的にパートナー制度を開始し、パートナーセールスという新たな領域へ舵を切った。なぜ今、パートナーセールスなのか。知識も経験もない“ゼロ”の状態から、いかにして仕組みを構築し、パートナーとの関係性を深めているのか。今回は、パートナービジネスの立ち上げをけん引する、CS本部 ビジネスアーキテクト部のマネージャー 高木雄三さんと、同部の和久井稔晃さんにこれまでの挑戦と今後の展望についてうかがった。
きっかけはガバメントクラウド 「直販文化」からの脱却と挑戦
──まず、貴社がパートナーセールスに取り組むことになった背景について教えてください。長らく直販モデルで展開されてきた中で、大きな方針転換かと思います。
高木 おっしゃるとおり、2024年4月まで、私たちのビジネスは直販がメインでした。もちろん、以前から当社のサービスをお客様の要件に合わせてカスタマイズ・加工してくださる企業様は存在していましたが、正式なパートナー制度として確立されてはいませんでした。
大きなきっかけとなったのは、当社がガバメントクラウドの提供事業者として条件つきで選定採択されたことです。これまで公にしてこなかった関連企業様、つまり「この企業なら、さくらのサービスをうまく扱えますよ」という情報を開示していく必要性が出てきました。
これを機に、以前から存在はしていたものの休眠状態だった制度を本格的にリバイスし、まずは再販を担う「セールスパートナー制度」をスタートさせ、同年9月には「テクニカルパートナー制度」も立ち上げました。
──知識もご経験もないなかでの立ち上げは、ご苦労も多かったのではないでしょうか。
高木 私も和久井も、本格的なパートナー制度の企画は初めての経験でした。社内にも体系化されたナレッジはなく、まさに手探りの状態からのスタートです。
私たちの所属するビジネスアーキテクト部は、エンタープライズ向けの直販部隊や、中小企業様・再販パートナー様を担当する営業部隊とは独立した、企画領域を担う部隊です。だからこそ、客観的な視点で新しい仕組みを考えられた側面もあります。
和久井 直販の営業活動においては、SFA(営業支援システム)を活用した案件管理や顧客管理の仕組みが整っていました。しかし、パートナー企業様の情報を管理し、その活動を可視化するために最適化された仕組みはありませんでした。
売上という最終結果だけでなく、そこにいたるまでの提案プロセスや活動状況を把握し、議論の土台となるような客観的なデータが欲しかったのです。
和久井 そこで、パートナー様との関係性を管理し、共に成長していくための基盤として、PRM(パートナーリレーションシップマネジメント)ツールの導入を決めました。ツール選定にあたっては、価格やUIはもちろんですが、「パートナー様に実際に使ってもらえるか」という視点をもっとも重視しました。
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猪飼 綾(イカイ アヤ)
キクカク及びライティングユニットおたばぶのライターとして、IT・機械技術を中心に、ものづくりから飲食まで幅広い分野で取材・執筆。また、読者に愛されて、積極的かつ継続的な購買につながるファンマーケティングの観点から、オウンドメディアの運用支援やSNS運用など、Webマーケティング、ブランディング支援を行う。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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