「男社会」や「体育会系」の印象が強かった営業職。近年はそのようなステレオタイプが解消され、営業職のロールモデルは多様化しています。本連載では、ロールモデルのひとつとして「営業組織の女性リーダー」にフォーカス。営業担当者としてのキャリアの重ね方やリーダーとしてのマネジメント論、今後に向けたチャレンジなどを語っていただくことで、営業職で活躍したい読者にヒントを提示します。第3回はりそな銀行の小林さんに話をうかがいました。
法人渉外は経営に近い業務を経験できる
──まずは小林さんのこれまでのご経歴と、現在担当されている業務について教えてください。
2007年に埼玉りそな銀行へ入社しました。最初に配属されたのは浦和の支店です。3年ほど内勤を経験した後に法人向けの渉外担当へと転向し、以来ずっと営業一筋です。現在はコーポレートビジネス部という法人向けの業務を所管する部署で、営業成果を上げるための研修やOJTを企画・運営しています。
──「銀行の法人渉外」という仕事の面白さはどこにありますか。
お客さまが儲かる仕組みや世の中の動きを教えていただけるところですね。1社1社にドラマや経営者の信念があるため、知れば知るほど面白いです。また、お客さま同士をマッチングして新しいビジネスをつくったり、お客さまのサービスを良くするためにディスカッションしたりと、経営に近い業務を体験できるところも醍醐味だと思います。自分たちが融資した資金で工場や家が建ち、それが地図に残るのは夢がありますよね。お金が関わらない仕事はこの世に存在しませんから、可能性も刺激もある楽しい仕事です。
私が担当していた当時はまだ「銀行の法人渉外=男社会、数字至上主義」という世間一般のイメージが強かったかもしれません。私の場合は周りの同僚や上司、お客さまに恵まれていたため、途中で辞めることもなく続けられました。
学生時代からマネジメントに興味があった
──女性の法人渉外担当がまだ少なかった中、小林さんは5ヵ店めでチーフマネージャーを務められたとうかがっています。キャリアアップのために意識して取り組まれていたことがあれば教えてください。
「必ずリーダーになるぞ」という明確な目標を持っていたわけではありません。ただ「お客さまに感謝してもらいたい」「お客さまが困っていたら社内を動かしてでも解決したい」という気持ちは強かったです。目の前の仕事を精一杯頑張ってお客さまに認めていただき、認めていただいたことで数字がついてくる。数字がついてくると自信が身に着くため、その積み重ねがキャリアアップに結実したのだと思います。
意識していたことがあるとすれば「自分がマネージャーだったらどういう動きをするか」という視点を常に持つことです。自分のポジションよりも1~2段上の目線で考えながら、上司の振る舞いを観察することで、実際にマネージャーになった際も業務をスムーズに進められました。
──1~2段上の目線を持つ姿勢は、誰かに教わって意識し始めたのでしょうか。
学生時代にアルバイトをしていたころから「どうすれば組織がうまく機能するのか」を考えるのが好きだったんですよね。ちなみに、アルバイトの職種も営業でした。百貨店でクレジットカードを案内したり、テレマセンターでネット回線の乗り換えを提案したり。相手に働きかけて意識を変えてもらうことが営業の仕事ですから、営業職で鍛えた筋肉はマネジメントにも活きていると思います。
──小林さんより先に昇進した同期の男性社員もいたそうですが、悔しさを感じることはありましたか。
ありませんでした。実績や実力が伴えば昇格するはずですから「今の私にはそれがないだけだな」と思っていました。遅れたといっても1、2年ですから「大した差ではない」と考えていましたね。
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SalesZine編集部 渡辺佳奈(セールスジン編集部 ワタナベカナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、SalesZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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