「結果を出す人はすごい人脈を持っている」といった話をよく聞く。これは営業の世界でも同様だ。あなたの知っているトップ営業も豊富な人脈を持っていることだろう。困ったときにメール1本、電話1本で助けてもらえる。そういった人を見ると、うらやましく感じるものだ。人脈づくりの重要性は理解されているものの、その具体的な方法はあまり知られていない。実は良い人脈をつくるのに難しいスキルは必要ない。今回は、トップ営業スタッフが行っている、誰でも実行できるシンプルな人脈構築の方法を紹介させてほしい。
「すごい人脈」をつくる人の特徴とは?
知り合いに、「この方の人脈はすごい」と思うトップ営業スタッフ・Nさんがいる。幅広い分野の人を知っており、私が相談するたびに「その分野でしたら知っている人がいますので」とすぐに紹介してくれる。ご紹介いただいた人たちも優れた能力を持っている。豊富な人脈の一端を垣間見ただけで「だから営業としてうまくいくのだな」と思える。
「すごい人脈を持っている」と聞くと、“パーティーでの立ち振る舞いが上手い”というようなイメージを持つかもしれない。コミュニケーション能力抜群で、パーティーでいちばん目立ち、次々に人脈をつくっていく──私もそう思っていた。
しかし、実際は違った。Nさんはかなりの人見知りである。立食パーティーで見かけることあったが、お世辞にもうまく立ち振る舞っているように見えない。10分もしないうちに壁の華になり、ひとりで寂しそうにしている姿もよく見かけた。私も同じタイプだったため、よく話をしたもの。ただ、Nさんは“ひとりの方に深く入る”といった特徴がある。たまたま名刺交換した人と長く話し込む。時には1時間近く話していることもあった。

普通こういった会では、どれだけ名刺を集められるかが勝負だと考える人が多い。名刺交換して2~3分も話せば「では、何かありましたら」と言って次の名刺交換相手を探すもの。話をしながら「次はどの人にしようかな」と目線が泳いでいる人と出会うこともある。こういった対応をされると寂しく、こんなコミュニケーションからは良い人脈が生まれることはない。せいぜい1、2回のメールのやりとりで終わってしまう。
Nさんは話をする人数は少ないものの、「この人だ」と決めたら、長時間じっくりと話をする。ターゲットを決めたらほかの人には見向きもしない。狭く深く付き合っていき、強固な人間関係を築いていたのだ。そのこと自体は知っていたものの、どうやって長時間話をしているのかは、わからなかった。そんなとき、Nさんからランチに誘われた。
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営業サポート・コンサルティング株式会社 代表取締役 菊原智明(キクハラトモアキ)
群馬県生まれ。大学卒業後営業の世界へ。「口ベタ」、「あがり症」に悩み、7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。その後訪問から”営業レター”に手法を変えたことで4年連続トップの営業マンに。2006年に独立、講演活動、研修を行っている。2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を伝えている。2025年までに83冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。
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