電子コミックの「B2C」とITサービスの「B2B」の両輪ビジネスで業績を拡大しているインフォコム(4348)に注目してみた。
「めちゃコミック」運営会社は利益剰余金250億円のインフォコム
インフォコムは、1983年に日商岩井コンピータシステムズとして発足。現社名に変更したのは2000年である。翌01年には帝人のITサービス子会社と合併。現在は帝人の子会社だ。帝人はレーヨンで出発した化学メーカー。航空機用途の炭素繊維や衣料製品、医薬品、医療機器などが主力製品である。
インフォコムの業績は順調に推移。財務体質も健全である。設立からの利益の蓄積を示す「利益剰余金」を積み上げ、250億円規模まで拡大してきた。
財務体質が良好なのは、毎期のように「経常利益」が「営業利益」を上回っていることでも明らか。本業による利益を示す営業利益に受取利息・配当金がオンされていることを示しているからだ。借入金もゼロである。 基本方針のひとつである「市場の変化や技術の進化へのスピーディな対応」を実現してきたためだろう。「自社保有のデータセンターによるサービス提供の中止」「ソーシャルゲームの自社開発終了」「アパレルeコマース子会社の清算」など、すべての事業が計画通りに進まなかった現実もあるが、それを乗り越えてきたということだ。
インフォコムのB2Cビジネスの中心は、電子コミック配信サービス「めちゃコミック」の運営である。会員に電子コミックを配信し、購読料を得るユーザー課金が主な収益源だ。
集英社や小学館、双葉社、日本文芸社といった出版社との協業で、独占先行配信作品を拡充していることが強み。電子書籍専用端末やアプリのインストールは不要。”検索・タップ”すれば、最新の人気コミックや定番コミックが”いつてでもどこでもすぐ読める”という手軽さも会員の増加につながっているのだろう。配信サービスの開始は2006年。18年7月には月間売上高が過去最高の20億円を突破した。
スマホが主流になってくるなかで携帯向けの着信メロディから「めちゃコミック」などにシフト。音楽配信サービス「めちゃミュージック」や懸賞パズルサイト「めちゃキューブ」、食品eコマースの「オーガニックサイバーストア」、美容・ダイエット情報の「美女テク★ズルい美活塾」などを含めて、同社は「ネットビジネス」に分類している。
そのネットビジネス事業の利益はグループ全体の半分を上回る。従事する従業員も少人数だ。同事業の高い収益性が、グループの屋台骨を支えているといっていいだろう。
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ビジネスリサーチ・ジャパン(ビジネスリサーチ・ジャパン)
1995年設立。代表・鎌田正文。週刊誌や月刊誌、経済誌などを中心に、金融・流通・サービス・メーカーなどの各分野から経済全般まで、幅広く取材・執筆。著者に『図解! 業界地図 2018年版』(プレジデント社)、『図解 これから伸びる企業が面白いほどわかる本 2012年版』(新人物往来社)、『図解 人気外食店の利益の出し方』(講談社+α文庫)、『[図解]儲けの秘密がよくわかる本』(PHP研究所)、『[図解]気になるあの会社の給料がわかる本』(PHP研究所)、『取締役の値段 6: 社会インフラ関連業界 [Kindle版] 』、『図解!業界地図2017年版』など。
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