今なお成長を続けるEC・通販業界。さまざまなノウハウやトピックが生み出されている反面、表面的な部分に振り回されている局面も散見されます。EC・通販事業者として、そのビジネスの「本質」が何であるのか。事業者としてユーザーにどのように価値を提供していくべきか。プランクトンR 取締役 川部 篤史氏が、あらゆる切り口からロジカルに解き明かしていきます。第12回は、SNSを中心としたオンラインの継続CRMについてお伝えします。
SNSアカウントは、複数を使いわけるべし
オンラインにおける継続CRMでは、従来は自社サイトとメールを中心としたコンテンツ発信などが主流でしたが、最近は特にSNSを中心にした活用法が、ますます重要性を増しています。とはいえ現在のSNSアカウント活用については、まだまだ試行錯誤が続いており、そのノウハウもいまだ発展途上にあるように思います。
これまでお話してきたように、引上CRM、継続CRMにおいて、それぞれターゲットとなるリーチ層、さらには目的とするコミュニケーション内容は大きく変わってきます。しかしながら、現在のSNSアカウントの運用においては、企業、あるいはブランドごとに一本化されているケースが主流です。フォローユーザーに対して、発信内容の出し分けが十分に確立できない現状では、ロイヤルな顧客も、まだそれほどではない顧客も、あるいは顧客ではないユーザーも、すべての閲覧者を引きつけようとして、興味範囲の広いコンテンツ運用にならざるを得ないのではないでしょうか。

しかし最近では、SNSのアカウントも複数使い分けることを良しとする潮流が見えてきました。私の見解を申し上げれば、引上CRMと継続CRMは別のアカウントとして運用し、新規ユーザーおよびフォロワーはエントリー型の引上CRMアカウントで十分に啓発育成し、その後に、ロイヤル型の継続CRMアカウントへと誘うのが合理的ではないかと考えています。最近、私が関わっている事例においても、このような使い分けを実際の施策として運用をスタートしたアカウントが出始めています。おそらく今後は、顧客のステージによって複数アカウントを使い分け、より緻密な使いかたをする流れへ集約されていくのではないかと思います。
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株式会社プランクトンR 取締役 通販支援事業部長 川部 篤史(カワベ アツシ)
株式会社プランクトンR 取締役 通販支援事業部長 川部 篤史。
事業全体を俯瞰しつつ、豊富な知見に裏打ちされた、EC/通販事業での事業構築&製品マーケティング戦略立案・実行を得意とする。AI/オートメーションの活用や、中国越境ECにも明るい。現歴以前は、株式会社JIMOSで通販支援事業部長及びホールセー...
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