消費者のデジタル化が進み、認知からロイヤルカスタマー化までの過程において、提供側にもAIや機械学習を用いたデジタル改革が求められている。とくに欧米では、ECにAI・機械学習を活用した事例が増えつつあり、その一翼を担うのがAI・機械学習のための統合データ分析プラットフォーム「Databricks」だ。2020年3月4日に開催された「ECzine Day 2020 Spring」にDatabricks Japan株式会社の柿崎修氏が登壇。同プラットフォームの仕組みを解説するとともに、最先端の導入事例を紹介した。
DXにおける共通課題を解決する「AI・機械学習によるデータ活用」とは?
ビッグデータの分析サービスとして知られるDatabricks。もとはカルフォルニア大学バークレー校のAMPLab(Algorithms, Machines and People Lab)から発展し、使いやすく拡張性に優れた機械学習プラットフォームとして提供されているものだ。世界各国に多くのユーザーを擁し、高い顧客満足度やサービスの機能・品質が評価されたことを受け、設立わずか7年めにして、ガートナー社のデータサイエンス&機械学習分野のマジック・クアドラントではリーダー企業に指名されている。
その中核とも言える統合分析エンジンが「Apache Spark」だ。巨大なデータに対して、高速に分散処理を行い、データの可視化・活用に優れたオープンソースのフレームワークであり、世界のユーザー数は50万人、ユーザー企業は5,000社を超える。
同エンジンのオープンソース化は2011年に開始されたが、近年急速に注目を集めるようになった主な理由として、柿崎氏は「企業側の活用ニーズが高まってきたため」と語った。また、「機械学習などで一定成果をあげたユーザーが、次のステップとして進化したプラットフォームを求めていること」や「構造化&非構造化データを分析して、新たな知見を得たいと考えるユーザーの要件に合っていること」、「機械学習やAIで『何かしなくては』というユーザーがプラットフォームとして選定していること」なども理由として考えられると述べた。
たしかに、いまやAIや機械学習などのキーワードが世の中を席巻し、メディアに登場しない日はほぼない。そうした機運もあり、データを自社の活動に活用しようと、分析に積極的に取り組む企業が増えてきた。そして、その背景にはDXへの変革ニーズもあることは明白だ。
柿崎氏は、小売業/消費財メーカー業界におけるDXに対する共通課題を下記に挙げた。Apache SparkとDatabricksを活用することで、これらの課題が解決できると言う。

「ITを活用して働き方改革に取り組もうと言うと、ロボティクスによって人間の作業を代替することにフォーカスされがちだが、データサイエンティストのような知的作業もAIで置き換えられる可能性があります」(柿崎氏)
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伊藤 真美(イトウマミ)
フリーランスのエディター&ライター。もともとは絵本の編集からスタートし、雑誌、企業出版物、PRやプロモーションツールの製作などを経て独立。ビジネス系を中心に、カタログやWebサイト、広報誌まで、メディアを問わずコンテンツディレクションを行っている。
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