EC運営を円滑に進めるためには、顧客の目には触れない裏側の部分まで整備を行うことは必須。とくに物流の環境整備は、顧客へ商品を届ける過程においては非常に重要度の高い項目であるにもかかわらず、なかなか手が回っていない方もいるのが現実ではないでしょうか。当連載では、フェリシモでECと物流に携わる市橋さんがECに特化した物流の勘どころを紹介。第2回は「保管」のポイントをお伝えします。
売上・物量の伸びは顧客の期待の表れ フローの再整備でさらなる飛躍を
新型コロナウイルス感染症の流行により、なかなか思うように出かけたり余暇を楽しんだりすることが難しい状況が続いています。2020年はそれにともない、「巣ごもり消費」という新たなトレンドが生まれ、日用品などの生活必需品から嗜好品まで、さまざまなものがこれまで以上にECで購入されるようになりました。自社ECを始める企業も増え、売上を堅調な足取りで伸ばす企業も数多く存在しています。
しかし、順調に売上を伸ばす企業の裏側に目を向けてみるとどうでしょう。「急速な需要拡大により物流面での課題を抱えている」「既存フローではオペレーションの限界を感じている」といった声を耳にするケースも増えてきました。自社で物流を担う限界を感じていながらも、次にどのようなステップを踏むべきかわからない。こうしたご相談も数多く寄せられているのが現状です。
すでにビジネスを走らせている場合、物流フローの再構築は難しいと考えるのも無理はありません。なぜなら、出荷を止めることは売上が止まることとイコールだからです。ECリニューアルに失敗し、ものを売ることができなくなるのと同様のことが、物流フローの変革にも起こり得ると説明すると、EC事業者の皆さんにもおわかりいただけるでしょうか。
とは言え、コロナ禍を契機にEC化率は上昇し、今後も物量が増加の一途をたどることは明らかです。それにより配送業者の集荷時間も繰り上げになるなど、現場でも変化を体感する機会は増えているはず。いつアクセルを踏むべきか、責任者の判断にかかっています。
悩みどころではありますが、ゼロから始めて数字が伸びているということは、顧客から一定の期待を得ていることの表れとも言えます。この期待を評価につなげ、ビジネスを大きくするには、物流への投資を避けて通ることはできません。どこにメスを入れ、改革を進める必要があるのか。判断を適切に行うために、当連載を役立てていただければ幸いです。
前回の記事では「入荷・検品」と「入庫」の勘どころを紹介しましたが、今回のテーマは次の図の緑色の部分、「保管」についてです。

保管は「ただ在庫を置いておくだけ」と考えられてしまいがちですが、物流の現場においては非常に重要なフローのひとつと言えます。基本を押さえ、フローの再検討・再構築に取り組みましょう。
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ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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