EC運営を円滑に進めるためには、顧客の目には触れない裏側の部分まで整備を行うことは必須。とくに物流の環境整備は、顧客へ商品を届ける過程においては非常に重要度の高い項目であるにもかかわらず、なかなか手が回っていない方もいるのが現実ではないでしょうか。当連載では、フェリシモでECと物流に携わる市橋さんがECに特化した物流の勘どころを紹介。第5回は「配送」のポイントをお伝えします。
「余分なコストをかけない」視点で磨き込みを 配送の勘どころとは
これまで4回に分けて物流フローの勘どころをお伝えしてきましたが、いよいよ最終回となります。今回はEC物流の最後の砦となる「配送」についての解説です。事業規模が大きく、物流専門の部署・メンバーが存在する事業者であれば当然と思われるポイントもあるかもしれませんが、ひとりもしくは少人数でECサイトを運営するいわば「何でも屋」のような役割の方、始められて間もない方にお役に立てばと考えています。

前回の記事で「出荷」のポイントについて解説しましたが、基本的に多くの事業者は配送を専門事業者に委託していることと思います。そのため、「出荷して終わり」と考えている方もいるのではないでしょうか。
しかし、他社に配送を依頼しているということは、そこには費用が発生しています。どこから費用を捻出しているかというと、顧客に負担してもらう、もしくは事業者側が売上から負担しているパターンのいずれかとなるはずです。
これは、事業者の勘定科目でいうと「販売費」にあたります。販売費は売上総利益の中から引かれる項目となるため、より多くの利益を残すにはできるだけ低く押さえたいという本音を誰もが持っているのではないでしょうか。
実際に、現状どれだけの費用が配送のフローでかかっているのか、改めて考えてみましょう。商品単価やカテゴリーによっても異なりますが、公益社団法人日本ロジスティクスシステム協会が発表するデータによると、売上のおよそ5%が送料と言われています。単価が低いECの場合は10%に及ぶこともあり、販売日の中でも大きな割合を占めていることがうかがえます。
ビジネスを行っている以上、当然ながら利益を確保することが必要です。しかし、運送会社に委託している以上、コスト削減が容易に行えるわけでもありません。そのため「余分なコストをかけない」という視点で磨き込みや改善をすることが欠かせません。では、具体的にどのような対策法があるのでしょうか。次ページから一緒に考えてみましょう。
メールマガジンに登録無料すると、続きをお読みいただけます
-
- Page 3
この記事は参考になりましたか?
- 5分でわかる EC物流の勘どころ連載記事一覧
-
- 事業者の行動が物流業界の明るい未来を作る 効率化できる仕組みを知り配送フローの見直しを図ろ...
- ミスを指摘する場ではなくすくい上げる場に 物流現場最後の砦、検品・梱包~出荷の勘どころとは
- キャパシティの把握と運用効率改善で売上アップへ 物流現場の伝票発行・ピッキングのポイントを...
- この記事の著者
-
ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
