日本の小売・D2C各社がEC化を進め、数多くの競合プレーヤーがひしめき合う中、顧客の支持を獲得し売上につなげるには、最適な顧客体験の提供が重要だ。認知から購買のファネルのみにフォーカスするのではなく、購買後の体験を磨き込むことも欠かせない。2023年3月16日開催の「ECzine Day 2023 Spring」にて、株式会社ビービット 執行役員 ソフトウェア事業本部 本部長 兼 事業戦略部 部長 東野誠氏が登壇。顧客中心のマーケティングで事業成長を図る秘訣について、事例を交えながら解説した。
年商規模が大きい事業者ほど無視できないグロースマーケティング
コロナ禍を契機に、EC化が進んだ日本の小売業。成長に対する期待値が上昇し、さらなる投資に前向きな事業者が増える一方で、新規顧客獲得に向けたオンライン広告のコスト上昇、デジタル人材不足といった課題はより顕著なものとなっている。
「こうした逆風は、今後多くの事業者が成長を図る上で大きな課題となるでしょう。新規顧客獲得の手段は、広告施策以外にもSNS発信、インフルエンサー活用、ライブコマース実施など様々存在しますが、刈り取り施策だけでは事業の継続性にはつながりません。これからの時代は、特に既存顧客向けの施策やCRM強化が重要となりますが、まだこれらに注力できていない事業者が多いのも事実です」(東野氏)
ビジネスの現状や課題と真摯に向き合う事業者ほど、「どのようにして売上を伸ばすべきか」と頭を抱えてしまう今の状況。東野氏は「グロースマーケティングへのシフトを意識してほしい」と提言した。
「新規顧客獲得によるEC事業拡大は、既に限界が見えている方も多いのではないでしょうか。以前は『パーチェスファネル』と呼ばれる認知から購入までのフェーズに注力するのが、マーケティングの鉄則でした。しかし、新規顧客獲得が困難だという見立てがある以上、今後は『購入後の体験創出』や『リピート施策』でファンを増やし、徐々に顧客の裾野を広げる『ポストセールスファネル』が重要になると考えています。事業者が持続的な成長とLTV向上を両立させるには、フルファネルでのマーケティングを実践しなければなりません」(東野氏)
続いて東野氏は、グロースマーケティングが売上にいかなるインパクトをもたらすか、事例を挙げて紹介した。
「当社の支援実績に、大型のプロモーション時期を上手に活用し、非アクティブ顧客を2%掘り起こした事例があります。会員数約50万件、年商12億円、平均成長率110%のECサイトにおいて、25%存在する非アクティブ顧客の2%がアクティブ顧客となれば、年平均成長率は116%に、売上は約30%上昇します。年商規模が大きな事業者であればあるほど、この2%が生み出す金額は無視できないレベルとなります。グロースマーケティングへシフトすれば、こうしたインパクトを得ることが可能です」(東野氏)
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景山 真理(カゲヤマ マリ)
フリーランスのライター。EC店舗、タウン情報誌制作会社、マーケティング支援企業などへの勤務経験を経て、ウェブメディアや雑誌をはじめとする紙媒体のライティングの仕事をしています。専門領域はデジタルマーケティング、コンテンツマーケティング、ECのセールスメルマガ、仕事・働きかた、デジタルトランスフォーメーションです。
ウェブ●Mari Kageyama Writing Works※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:株式会社ビービット
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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