EC事業者が押さえておきたい最新動向を、ジャンル別にお届けする「定点観測」。運用型広告編では、アナグラム株式会社の田中広樹氏が解説します。今回は「Google Marketing Live 2023」「Google I/O」の発表から、広告・検索まわりに関するアップデートをご紹介。AIとの共存を考える機会として、ぜひご活用ください。
生成AIが広告内容を提案 人間の役割を再考すべき時代に
2023年5月23日(米国時間)に開催された「Google Marketing Live 2023」。田中氏は、印象的だった広告まわりのアップデートとして最初に、生成AIを活用したキャンペーン作成フローについて語った。
「Google 広告のキャンペーン作成画面で該当するLPのURLを入力すると、『キーワード』と『広告の見出し』『説明文』『画像』といったアセットが自動生成できるようになりました。AIが提案したものを人間が確認し、問題がなければそのまま承認。差し替えたい要素があれば、個別に修正や承認を行い、キャンペーン内容を確定できます」
同機能は、2023年7月に米国からテストが開始する。年内にはより多くのアカウントで活用できる見通しとなっているが、「日本では早くても年内からの対応になるのではないか」と田中氏は予測する。
なお、生成AIを活用したアプローチは、P-MAX キャンペーンにも適用されている。同キャンペーンでは、広告主の情報を入力すると、AIがキャンペーン用のテキストと画像アセットを自動生成。人間が内容を確認し、必要に応じて新たなプロンプトを与えれば、既に生成したアセットの改良も可能だ。
「活用の仕方としては、AIによって生成されたアウトプットを見ながら調整を図っていくのが良いでしょう。これまで担当者の脳内ですべてのクリエイティブを考えていて、マンネリ化してしまったり、成果につながるクリエイティブが見つからなかったりといった課題を抱えていた方には、大幅な時間の短縮になるはずです。上手に活用することをお勧めします」
P-MAX キャンペーンへの同機能追加は、まず英語圏で2023年内に行われるとのこと。言語の壁があるため、日本に入ってくるのはしばらく先と見られるが、機能が追加されたらますます「人間は広告運用において何をすべきか」といった課題が顕在化するだろう。海外の動向に着目しつつ、自身でもその問いへの答えを考えながら機能追加を待ちたいところだ。
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ECzine編集部 木原 静香(キハラシズカ)
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業後、広告制作会社、不動産情報サイトのコンテンツ編集、人材企業のオウンドメディア編集を経験し、2019年に翔泳社に入社。コマースビジネスに携わる方向けのウェブメディア「ECzine」の編集・企画・運営に携わる。2025年4月1日より、ECzine 副編集長を務める。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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