「営業DX」が叫ばれるようになり久しいが、そのためのツールが数ある中、何から始めるのが最適解か悩む企業も多いだろう。そんな今、顧客との接点情報を適切に管理することこそが、DXの一丁目一番地であり、これからの営業活動における土台だと語るのが、Sansanの中島弘二氏だ。中島氏は、Sansanが2021年にローンチしたインボイス管理サービス「Bill One」の急成長の裏にも接点情報の活用があり、収益性を伸ばすための業務コスト削減にも、接点情報が重要だと話す。今回は、そんな中島氏が接点情報と営業DXについて講演した「SalesZine Day 2024 Summer」のセッション「営業DXの第一歩に必要な『接点情報』の活用とは」の内容をお届けしていく。
「出会いからイノベーションを生み出す」Sansanのポートフォリオとは
今回の登壇者である中島氏は、機械部品の商社であるミスミや、経営コンサルティングファームのアーサー・ディ・リトル・ジャパンなどを経て2019年にSansanへ入社した。これまでのキャリアでは、製造業における商品開発、デジタルを駆使した事業開発や組織開発に携わってきたという。その経験を経てSansanでは、従業員数が1,000人以下の、SMB領域と呼ぶ規模の企業を対象に、デジタル変革の支援を担当している。
中島氏は、Sansanについて「多くの人は、名刺の企業だと認識しているのではないでしょうか」と話す。中島氏は同社のコーポレートミッションを引用し、本質は「出会いからイノベーションを生み出すことにある」と説明する。
慶應義塾大学法学部を卒業後、株式会社ミスミ、アーサー・ディ・リトル・ジャパンなどで、製造業分野における商品開発、「デジタル」を活用した新規事業の立ち上げ、組織変革に10年以上にわたって従事。Sansan株式会社には2019年に入社。ミシガン大学MBA取得。現在はSMB領域(従業員規模1000名未満)の営業部長として、業種・業界問わず、さまざまな企業のデジタル変革支援を実施中。
「デジタルが注目される中でも、やはり新たなものが生まれるきっかけは、人と人とがかかわる瞬間にあると考えています。そこで、新たな出会いの創出や、新たな出会いから価値が生まれることを目指し、日々事業活動をしています」(中島氏)
中島氏の言葉のとおり、Sansanの事業ポートフォリオとしての枠組みは、営業DXサービス「Sansan」を主軸とした「働き方を変えるDXサービス」だ。そのひとつとして、「紙からデータへ」というコアコンピテンシーの延長線上にあるバックオフィス改革を推進するべく、請求書や契約書のデータ化に関するツールも展開している。
営業活動とDXの土台は“人脈”にあり?
今回のセッションテーマである「営業DXと顧客接点」について、近年はさまざまなデジタルツールが登場している。たとえば、見込み客の選定に役立つマーケティングオートメーション(MA)ツールや、商談・案件管理のためのSFAツール、さらにはコロナ禍で一気に導入が進んだ、デジタルイベントに関するツールなどが例にあがった。
一方、デジタルツールが豊富に提供されるようになり、手段が先行し始めたことで「そもそも営業のDXとは何か」「デジタル化とは何をすべきか」という本質的な目的を見失いがちな企業も増えている。
「私もそうですが、営業の現場は忙しく、日常業務の中で新しい物事を取り入れることは非常に負担でもあります。そんな中で、最初に着手するべきことに関する相談をいただくケースも増えてきています」(中島氏)

営業DXにおいて、中島氏がまず取り組むべきものとしてあげるのが「何のためにデジタル化を推進していくか」という目的の見定めだ。
目的は、大きくふたつに分けられる。それが「売上の拡大」と、「営業生産性の向上によるコスト削減」だ。両者は事業の収益性向上というテーマにまとめることもできるだろう。加えて、何か新しいツールを導入した際に、売上の拡大とコストの削減のどちらかに寄与しているかも検証できるようにしておく必要もあるそうだ。
では、そもそも売上の拡大に必要なものは何だろうか。中島氏は、「受注金額の最大化」、具体的には「受注件数と受注単価」に分けられると話す。
さらに、受注件数を増やすには見込み案件を増やす必要があり、そのためには商談を実施して案件化率を高めることも求められる。さらに突き詰めると、「商談には顧客へのアプローチ数を増やすべきだ」と解像度が高まっていく。そのうえで、中島氏は次のように指摘する。

「顧客へのアプローチに役立つのが、顧客の接点情報、つまり“人脈”です。人脈の情報は、受注の転換率に大きく影響する、営業活動における“基地”とも言える土台の部分なのです」(中島氏)
この記事は参考になりましたか?
- SalesZine Day 2024 Summer連載記事一覧
-
- マッキンゼー倉本由香利氏が説く「営業マネージャーの育成」 日本企業が直面する危機と営業改革...
- アポ獲得率3.5倍! Sansan新事業「Bill One」の急成長を支えた、「営業DXの...
- 売れる仕組みを正しくやり切る組織風土へ SALESCORE×スマートキャンプが語る顧客起点...
- この記事の著者
-
鬼頭 勇大(キトウ ユウダイ)
フリーライター・編集者。熱狂的カープファン。ビジネス系書籍編集、健保組合事務職、ビジネス系ウェブメディア副編集長を経て独立。飲食系から働き方、エンタープライズITまでビジネス全般にわたる幅広い領域の取材経験がある。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
提供:Sansan株式会社
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
