歯科医院向けに専門的な歯科技工物を提供している成田デンタル。同社では営業の行動量や活動内容の可視化に課題を抱えていた。そこで、SFA/CRMの本格導入を行ったところ、営業の活動報告数が、7.3倍になったという。同社でデジタル推進室と情報システム室の室長を務める吉原氏が、営業データ活用の舞台裏について紹介し、どのようにSFA/CRM活用率を上げ、さらにマネジメントの質も改善したのか解説した。
データ活用を前提にSFA/CRMを導入
成田デンタルは、歯科技工所と歯科医院の間に立つ営業商社。歯科医院で型を取った患者の歯科模型をもとに、歯科技工所の歯科技工士が入れ歯や差し歯などを製作する。同社はそういったやりとりの間に立ち、製作受注や検品や納品を行っている。
同社の営業職は、ルート営業で1日に30~40件の歯科医院を訪問する。1件あたりの滞在時間は2~3分。その間に、納品と受注の集配業務や受注する技工物の打ち合わせ、未受注品のセールスなどを行う。この業務は「カスタマーサクセスの領域にあたる」と吉原氏。
デジタル推進室兼情報システム室 室長
吉原 大騎氏
2007年、新卒で株式会社成田デンタルに入社し、営業職を6年経験し総務部システム担当に異動。社内でBIツールであるオンプレ版MotionBoardを導入、社内での活用浸透を通してデータ活用の文化を根付かせました。現在はデジタル推進室室長兼情報システム室室長としてMotionBoard、dejiren、kintone等をフル活用し「強い営業組織を作る」をテーマにDXを推進中。「ユーザーコミュニティなどで繋がった方々とのご縁を大事に、みんなの笑顔を創造すること」をモットーにしている。データ活用コミュニティnestで、nest関東およびセールス&マーケワーキンググループのリーダーを務め「データ活用で世界を笑顔にする」ことを実現すべく活動中。
一方で、未取引歯科医院の開拓や、飛び込み営業も行う。売上を増やすには新規開拓と内部開拓(既存顧客のアップセル)が必要だが、同社では営業担当がその両方を担っている。

吉原氏は、同社がSFA/CRMを導入するにあたっての要点として、3つのポイントを挙げた。ひとつめに、データ活用を前提とすること。ふたつめは、「しかけとしくみ」を使うこと。3つめがツールの理解である。
まず、ひとつめのデータ活用はなぜ重要なのか。
同社では、2015年から「MotionBoard」というBIツールで売上を可視化してきた。都道府県別のシェア率や売上実績が参照できるようになっており、「ここ10年で売上データをもとにした営業活動は根づいてきた」と吉原氏は言う。
一方で、営業担当者によって活動の内容にばらつきがあることが課題だった。ルート営業から新規開拓までまんべんなく取り組むメンバーもいれば、既存顧客の納品・受注業務のみを行っているメンバーもいる。
そこで吉原氏は、売上だけでなく営業の「行動量」の数値化が必要だと考えたという。
もともと営業報告にはサイボウズOfficeの掲示板を使っており、情報共有はできていたものの、数値化まではできていなかった。また、顧客管理に関しては紙のフォーマットを使用しているうえ、営業所によってフォーマットがバラバラという問題があった。
そこで、kintoneでSFA/CRMアプリを作成。BIツールで売上データの分析を行っているように、データ活用を前提としてSFA/CRMを導入した。
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岡田 果子(オカダ カコ)
IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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