前回の記事では、ひとりめのカスタマーサクセス(CS)担当は顧客と向き合い、「顧客単価を2倍にできた事例」をまずつくるべきと提起した。その布石となるのが、契約から3ヵ月のオンボーディングと顧客接点設計だ。チャーンを抑えLTVを最大化できるかは、ひとえにこの取り組みの質にかかっている。仕組みで対策し、顧客理解にコミットできる環境をつくろう。
第1回はこちらから
オンボーディング=「3ヵ月で継続の土台をつくり切る」
今回のテーマは「オンボーディング」だ。まず、CSにおけるオンボーディングの定義を明確にしたい。
CSにおけるオンボーディングとは、顧客に「使い続ける価値」を確信させ、3ヵ月で継続やエクスパンションへの土台を築くための戦略的プログラムのこと。
単なる初期設定や操作レクチャーといった「作業」の要素のみをオンボーディングと捉えるのは、CSにおいては不十分だ。しかし、そのような意識でCSを配置する企業や組織は筆者の周りでも非常に多い。
オンボーディングのプログラムを見れば、その組織が「感覚」で動いているのか、それとも「仕組み」で成長を再現しようとしているのか一発でわかってしまうのだ。
「3ヵ月以内」に活用の型が定まらない顧客はどうなる?
3ヵ月という期間は筆者が数多くのCSの現場に入り手を動かしてきた中での肌感や、支援先のCSの実態ヒアリングを元に設定した現実的な数値だ。
顧客は導入初期の2〜3ヵ月は一定の工数を割くものの、3ヵ月以内に「活用の型」が定まらず、成果の兆しが見えない場合は継続への意欲を失う。この時点で、解約の意志を内々に固めてしまうこともあるだろう。
逆に言えば、3ヵ月の間に課題解決の兆しを顧客が体感し、契約を継続できれば、その後の期間CSは、アップセルやクロスセルといった「エクスパンション」の活動に注力できる。そして、結果としてLTVの最大化が実現できるだろう。
そこで、3ヵ月時点で顧客が課題解決の兆しを体感できていなければ、即座に再キックオフによる仕切り直しが必要となる。
まずはオンボーディングのキックオフと卒業試験で必ず押さえるべきポイントを共有する。
メールマガジンに登録無料すると、続きをお読みいただけます
この記事は参考になりましたか?
- 関連リンク
- [完全版]カスタマーサクセス組織立ち上げガイド連載記事一覧
-
- 契約後3ヵ月間で勝負は決まる! LTV最大化を実現する「戦略的オンボーディング」の設計
- ひとりでカスタマーサクセスを立ち上げる方法 まずは「カスタマーイシューレポート」をつくろう...
- この記事の著者
-
OneBox株式会社 取締役 鎌田 貴史(カマダ タカフミ)
釧路高専、長岡技術科学大学卒業。在学中にプログラミング教育事業を立ち上げる。その後、OneBox創業初期にWebディレクターとして従事。フラー株式会社ではデータエンジニア・BIアナリストとしてSaaSの新機能リリースに貢献し、副業でデータ分析基盤開発を支援。第二創業期のOneBoxに戻り、カスタマーサクセス(CS...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
