第2回では「顧客接点を戦略的に再考する――求められる『CRO組織』へのシフトとは【営業1,000人企業の事例】」と題して、顧客中心型組織のトレンドや重要性、事例について詳述してきた。第3回は、顧客中心型組織への移行時にどのようなポイントに留意してきたのかについて、具体的な「コミュニケーション」「オンボーディング」の考え方を解説していく。
変革の抵抗勢力を攻略する チェンジマネジメントの要諦とは?
DXにかかわらず、何かしらの新たな取り組み・変革には、必ず「抵抗勢力」というアンチが存在する。すべての従業員を同じ方向へ向けて変革を実現できれば、とても素晴らしいことではあるが、実際にはそれは非常に難しい。しかし、そうした取り組みから離脱しては困るキーマンたちがいることも事実であり、このキーマンをいかに見つけ、彼らをアンチにしないか、それが最大の問題である。
第2回で解説した事例A社でも当然ながら、アンチは一定数存在していた。そのような状況下でどのようにして、この変革を成し遂げていったのであろうか。この取り組みでもっとも大事にしたのは、「コミュニケーション」と「オンボーディング」である。
コミュニケーションは文字どおり、「誰」に「どのような」メッセージを送り、行動変容を促していくのか? という取り組みであり、オンボーディングは、メッセージが正しく届き、行動は正しく変容しているのか? を可視化するための仕組みである。
冒頭で触れたように、このような施策や変革については、必ず抵抗勢力がいることは世の常であるが、次のような5つのタイプ(以下、ペルソナ)がいることにお気づきだろうか(図1)。

5つのペルソナすべてに対して同じようにメッセージを届け、行動変容を促していくことはとても難しい。むしろ、不可能だといっても過言ではない。一方で、「Commit」や「Supportive」という人たちとだけコミュニケーションをしていては、お手盛り感が出てしまい、しらけたムードが広がってしまう。残念ながら、取り組みは失敗に終わるだろう。では、誰にどのようなメッセージを届けるべきなのだろうか。
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EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 ディレクター 千葉友範(チバトモノリ)
大学院在学中より産学官連携によるソフトウェアベンチャー立ち上げに参画後、会計系コンサルティングファーム、IoTベンチャー企業の役員のほか、AIやブロックチェーンベンチャー企業の顧問などを務め、2019年3月より現職。20年近いコンサルティング経験を通じて、エマージングテクノロジー(先進技術)の活用、UXやUIデザイ...
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