労働人口の減少が嘆かれる昨今。成長を求める日本企業が抱える大きな課題のひとつは、利益創出を担う営業人材の採用・育成だろう。コロナ禍以降は、「リモート下の採用・育成」という新たな要素も組み合わさってきた。人口に対しての国土が広く、インサイドセールスなどの手法にも先んじて取り組んできたアメリカでも、実は同様の課題を感じている企業は多いようだ。本稿では2022年9月に米国ボストンで開催された「INBOUND 2022」より、UNBOUND GROWTH社の創設者、CAROLE MAHONEY(キャロル・マーホニー)氏が登壇したワークを交えたセッションを紹介する。日本企業の営業採用、オンボーディングにもすぐに活かせる普遍的な考え方を学べるはずだ。
優秀な営業担当者の採用はかつてないほど困難に
UNBOUND GROWTHはメイン州に本社を構える企業。企業やその顧客に合わせた適切な営業採用の支援や、セールスコーチング・トレーニングを提供している。創設者であるマーホニー氏は、ハーバード ビジネス スクールの教授から「セールス セラピスト」と呼ばれ、LinkedInからはトップ セールス インフルエンサーに指名されている。
冒頭マーホニー氏は、プロダクトのコモデティ化や買い手側による価格設定が発生する近年、優秀な営業職担当者の採用はかつてなく困難になっていることを強調した。同社によれば新しい営業担当採用の平均成功率は約50%で、立ち上がりには6~9ヵ月を要する。適性のない営業担当者の採用は企業にとっても大きな負担となることは明らかだ。
具体的に、営業採用にはどのようなコストがかかるのか。次のシートをもとに参加者は各自で計算を行った。「面接した候補者の数」「広告コスト」「コーチングコスト」などが記載されている。
あらゆるコストの高い営業採用において、「最適な候補者」を惹きつけ、効率的に採用し定着率を高める方法が本セッションのテーマ。マーホニー氏は「営業の採用プロセスと、ほかの職種の採用で異なる点は?」と会場に問いかけた。「候補者が自分の売り込み方を知っている」「事業の『顔』となる人の採用である」など、営業採用ならではの難易度の高さが会場からは挙がった。
企業はまず、どのようなタイプの営業ポジションを埋めるべきか考える必要がある。次の「Ad Creation Matrix」のシートをもとに、それぞれのセクションのなかでもっとも「採用が難しい」要素を選ぶワークが実施された。
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宮田華江(編集部)(ミヤタハナエ)
立教大学社会学部メディア社会学科卒業。2016年翔泳社に入社、MarkeZine・ECzineなどの広告営業を担当。2019年1月に営業組織をテクノロジーで支援するウェブマガジン「SalesZine」を立ち上げる。2020年4月、SalesZine編集長就任。ビジネスメディアの統合を担い、2026年...
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