2015年、EC事業者は何に注力するべきなのか。GMOメイクショップ代表・向畑憲良さんと、warmth代表・西井敏恭さんに対談していただきました。今回は編集部から「スマホ」と「LINE MALL」のお題をお願いし、ソーシャルの話に発展しました。そして最後にもう一度、「リテンションマーケティング」です。
●対談前編『向畑さん×西井さん、2015年EC業界のキーワードを語る「リテンション」と「オムニチャネル』はこちら
スマホECと、アプリと、ソーシャルコマースの話
向畑 ECもデバイスはもう、スマホでしょう。
西井 リテンションマーケティングの意味でも、EC事業者のアプリに注目しています。まだ成功してるところはないんじゃないかな。「プッシュ通知」がよく言われますけど、そもそもどういうプッシュをしたらいいのか、マーケティングの視点から考えないといけない。
向畑 アプリ? スマホはブラウザかなと思うけど。一部、Amazonさんとか楽天市場さんとかはいいんですけど、EC事業者が作っても、ダウンロードされるかな。
西井 リピート用ですよ。オイシックスは毎週の買い物なので、必要だと思って今作っています。ドクターシーラボでも作りましたけど、けっこう使われてるんです。海外だと、航空券やホテルの予約に、皆「Booking.com」を使っていて、ブラウザを開いて検索しないんですよ。それは、そのアプリが本当に使いやすいから。リピートに本当に便利なアプリを作れば、ひっくり返せる可能性はあります。
向畑 そういう話ならあるかもね。僕がスマホで考えるのは、導線がどこになるかってことかな。PCは検索だったから、SEO、あとは広告くらいだった。スマホだったら、普段見てるのはソーシャルメディアで、後はゲームとブラウザ、Googleマップとかユーティリティ的なものですよね。その中でECにつながるのは、やっぱりソーシャルメディアでしょう。スマホになって、ソーシャルコマースにもうワンチャンスあるのかな。
西井 滞在時間のシェアで考えれば、あると思いますよ。
向畑 でも、2010年頃からフラシュマーケティング、グル―ポン、Facebookコマースとか出てきたけど、どれもそこまでうまくいってないですよね。その場に、何を目的に来ているのかということなんでしょう。そうなると、Facebookはコミュニケーションのツールだから、そこに購買活動は必要ないっていうことなんじゃないかな。お腹が減っていないのに食べ物を出されても、今は要りませんとなるのと同じで。でも、本は買いますね。
西井 僕がFacebookで本を紹介すると、めちゃめちゃ売れるんですよ。それはFacebookの特性で、僕のことを知っている人が見ていて、僕が面白いと言っているから買うっていうことでしょう。そこにキャッチコピーとかは関係ないですよね。
向畑 でも、カニを買うかっていったら買わないよね。
西井 僕がシェアしたロブスターは買ったでしょう。Facebookを見に来たとき、ロブスター買いたいなんて全然思ってなかったのに、僕が「めっちゃうまい」ってシェアしたら、欲しくなった。
向畑 ロブスターなら買うけど、カニなら買わないってことかな。
西井 カニだと汎用性がありすぎるのかな。たしかに本の中でも、ビジネス書は買うけど週刊誌は買わないかも。いえ、普通に週刊誌も買って読むんですけど、Facebookからの流れでは買わない。Facebookでは、変わった発見があった時に買いたくなるんでしょうね。
向畑 それがツールの特性ってことじゃないかな。
西井 ECサイトでも同じことですよね。そのECサイトがどういう特性を持っているか、つまり、品揃えにどういうフィルタリングがかかっているかがすごく重要だと思います。Amazonは何でも屋だからいいんですけど、同じ規模でできる他の事業者はいないわけなので、個別のECサイトは特性がないと。
それはウェブの特性でもあるんじゃないかな。実生活に例えると、歩いて1分以内のところに1万店舗あるイメージ。夕飯の買い物に行く時に、なんでもあるところに行くか、新鮮な有機野菜だけを取り扱ってる店に行くか。中途半端なお店には、タイムセールやってるときしか行かなくなる。
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倭田 須美恵(ワダ スミエ)
2013年11月11日、ECzine立ち上げ。ならではの視点でECに関する情報をお届けしたいと思います。
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