前回、「MA特集」に登場いただいたガシー・レンカー・ジャパンの藤原尚也氏、メガネスーパーの川添隆氏。国内事業者の中でも、常に先進のマーケティングを試みる両氏だけに、MA以外にも実用的なマーケティング論が続々と飛び出した。後編では、両氏がこれまでに行ってきたマーケティング手法、そしてこれからの展望についてお届けしたい。
おふたりの対談・前編「MAって実際どうなの? ガシー・レンカー・ジャパンとメガネスーパーにホンネを訊く」はこちらから。
MAブームの最中、ガシー・レンカーとメガネスーパーが本当に力を入れていること
――前回、動画の話が出ましたが、ガシー・レンカー・ジャパンさんは今、かなり力を入れているとか。
藤原(ガシー・レンカー・ジャパン、以下GR) そうですね。TwitterやFacebookなどのSNSを中心に配信しています。タレントでは、プロアクティブを愛用してくれていたことから、工藤遥(モーニング娘。’16)を起用しています。大人ニキビの場合は、一般モニターの女性がニキビに悩んでいるということでお願いし、実際に使用していただいた60日間を、ずっと撮影していただいたものをまとめたものもあります。
もうひとつは、アニメーションです。アメリカで成功した手法を日本でも試したもので、見ていただくのが一番早いと思います。
――メガネスーパーさんは、今後どういった分野に力を?
川添(メガネスーパー、以下MS) アイケアカンパニーとして、実店舗とECおよびデジタル、それぞれの強みを活かした連動。いわゆる、オムニチャネルですよね。さらに将来的には、ECチーム発の実店舗を出したいと考えているんです。ただ、いきなりECとリアルの顧客データを連携したマーケティングの展開、とまでは考えていません。その背景にあるのは、従来型の「EC」という言葉があまり意味を持たなくなってくるのでは、という考えです。
これからは、メディアを媒介とした「ダイレクトコマース」と体験を媒介とした「デジタルコマース」の2軸に集約されていく。「ダイレクトコマース」は、ガシー・レンカー・ジャパンさんのような、ネットや電話特化の通販型で、実店舗を持たない企業さんが取り組むもの。メディアで伝えて、ネット・電話などでダイレクトに購入してもらうコマース。「デジタルコマース」は、店舗を持っている企業が、ECのようなデジタルでの接点を持つことで、リアルでもデジタルでもどちらかで購入してもらえばいいという定義。店舗での体験をスタートとして、その後、継続的にデジタル上で購入してもらうコマースと考えています。
PCやスマホでブラウザを開き、ECサイトを訪れ、購入してもらうというのがこれまでのECの基本的な考えかたでしたが、それが変化する。むしろ、すでに変化をしている。店舗のお客様に、ECサイトを使ってもらうということだけが選択肢ではなくなっています。
たとえば、SNSだろうが、LINEだろうが、アプリだろうが、デジタルの接点が販売チャネルになっているわけです。するとECサイトの役割はどうなるかと言うと、包括的にデータ蓄積と商品発送のプラットフォームになっていく。
最終的な、お客様1人ひとりのニーズや行動を考えたときに、トップページにキャンペーンバナーを構えたECサイトが最適なこともあれば、情報をそぎ落としたアプリ、コミュニケーションに特化したLINEが最適なこともありますから。
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渡邊 徹則(ワタナベ テツノリ)
株式会社Version7代表取締役。Web・コンテンツ制作、分析、マーケティングなどを手掛ける。
執筆業では、主にソーシャル、EC、海外サービス、メディアなどが専門。
会社概要 - seven@ver7.jp - Twitter/Facebook @brigate7※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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