なぜDIFFERENCEはリピートされるのか リッチな体験と利便性を両立させたコナカの挑戦と信念
コナカのオーダースーツブランド「DIFFERENCE」が3周年を迎える。 成功の秘訣は、顧客体験の重視にあった。※本記事は、2019年9月25日刊行の『季刊ECzine vol.10』に掲載したものです。
スマートフォンの登場後、日本でもテクノロジーを活用したオーダースーツブランドがいくつか出てきたが、「その名を知られている」ではなく、「顧客が何度もリピートしている」という意味で定着しているブランドはそう多くないのではないか。
そんななか、誰もが知る「紳士服コナカ」が営む「DIFFERENCE」は、2019年9月で3周年を迎える異色の存在だと言える。老舗企業がいかにテクノロジー等を活用し、新規事業であるDIFFERENCEを成功に導いたのか。リピートにつながる顧客とのコミュニケーションとは。本事業のゼネラルマネージャーである、中嶋傑さんにお話を聞いた。
オーダースーツの時代が来る10年前の先見の明
大手紳士服専門店のコナカが展開するオーダースーツブランド「DIFFERENCE」にEC業界の注目が集まっている。実店舗ファーストで既製服のスーツを提供してきた同社だが、3年前に立ち上がったDIFFERENCEは、実店舗とアプリの両輪を備え、初回のみ実店舗でプロのテイラーによる採寸を受ければ、2着目以降は初回のデータをもとにアプリでスーツのカスタムオーダーができるという仕組みだ。
クリエイティブディレクター 佐藤可士和氏がトータルプロデュースした実店舗でのリッチな体験と、テクノロジーによる利便性を掛け合わせたDIFFERENCEは、いまキーワードのひとつとして注目される顧客体験(Customer Experience:CX)を実現した、日本企業の数少ない成功例として、各所で紹介されている。
ブランドのローンチは3年前だが、コナカがそこに目をつけたのはもっと早かった。紳士服業界の内外で「オーダースーツ=敷居が高い」というイメージは根強く、売上のほとんどを既製服が占めていた約10年前から「オーダースーツの時代が来る」と予感していたのは、同社の湖中社長だ。
「敷居の高いオーダースーツを誰もが簡単に楽しめるブランドがあったらおもしろいのでは?」と長年温めていたオーダースーツビジネスの構想をいよいよ実現させるために、当時コナカのゼネラルマネージャーとして東京23区、神奈川、埼玉を中心に店舗を統括していた中嶋傑さんをDIFFERENCEのブランドマネージャーとしてプロジェクトをスタートさせた。
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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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