日頃から「コマースにおける最重要概念はCX」というメッセージを発信し続けているZETA株式会社の山崎徳之氏。サブスクリプションという新たな購買のかたちは、消費者の選択肢を増やしたという点でCXを向上している。時代とともに新世代の消費者が登場し、EC事業者にはより丁寧な顧客理解と適切なサービス提供が求められている。2020年3月4日に開催された「ECzine Day 2020 Spring」にて、情報感度の高い新世代ユーザーとサブスクリプションの関係性や、そこから浮き彫りになるレビューの重要性を山崎氏が語った。
消費者は企業よりも「他の消費者」を信用する
スマートフォンが今ほど普及していなかった15年前、ECは一部のガジェット好きが利用するものとされていた。今は、ほとんどすべての人がインターネットにアクセスできるデバイスを持ち、「デジタルネイティブ」と呼ばれるミレニアル世代(1980年代から2000年代初頭に生まれた世代)や、その次のZ世代(1996年から2012年に生まれた世代)が新たな消費者としてECに参加しつつある。
Z世代は熱心に情報を収集し、必要なものだけを買おうとする傾向が強いため、レビューやクチコミを重視する。レビューやクチコミの重要性はデータでも明らかにされており、アメリカのコスメブランド「Glossier」は売上の8割がクチコミ、紹介、アンバサダーPRによって作られていると言う。
「海外イベントのある登壇者は『消費者は企業の3倍、他の消費者を信用する』と話していましたが、その傾向は消費者の世代が若くなるほど強くなっていると思います」(山崎氏)
サブスクリプション型サービスは、可処分所得がまだ多いとは言えないZ世代の「買い物に失敗したくない」「納得のいく買い物をしたい」というニーズに合致している。これまで費用対効果が合わず、若年層にリーチできていなかった企業にとって、ターゲットの裾野を広げられるチャンスととらえることも可能だ。山崎氏は、CXを「コマースにおける最重要概念」としたうえで、次のように述べた。
「UX向上のためのAI、流通最適化のためのオムニチャネルと同様に、CX向上のための有効な手段として新しく登場したのがサブスクリプションです。若年層の消費が伸びやすくなることはもちろん、買い切りが主だった消費者の選択肢が増えたことは、CXの向上につながっていると思います」(山崎氏)
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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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