D2Cをはじめとする自社製品を製造・販売するメーカーは、事業を軌道に乗せて安定成長フェーズに至るまでの間に、ほぼ必ず資金繰りの苦しさにぶつかります。事業は拡大しているのに、手元にキャッシュがない。資金調達が難しい。こうした拡大期のD2C/新興メーカーが抱える固有の課題について紹介する本連載。第3回は、中小企業の資金調達を助ける「法人向けあと払い」を活用したD2C事業者の事例をご紹介します。
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マルチチャネル展開する中小企業に知ってほしい「法人向けあと払い」
日本でEC事業を展開する多くの事業者は、自社ECのみならずAmazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、様々なプラットフォームを活用しています。こうしたマルチプラットフォーム展開をしていると、売上データをまとめて取得できず、売上情報から調達額を計算する「レベニューベースドファイナンス」の仕組みとは相性が悪いとされていました。
そこで注目を集めているのが、費用の支払いを分割したり、遅らせたりすることで資金繰りを改善する「法人向けあと払い」です。Finatextホールディングスでは、法人向けあと払いサービスをEC事業者向けに提供するサービス「BizGrowth」を展開しています。今回は、「BizGrowth」を活用してサービス成長を実現した株式会社Beautydoorsの事例を紹介します。
P2C事業の柱となるブランドを3つもつBeautydoors
今回お話を聞いたのは、株式会社Beautydoors 代表取締役の栄井トニー徹氏です。同社は2018年に設立された、P2C(Person to Consumer)ブランド事業を主軸とする企業です。インフルエンサーやタレントがプロデュースする健康食品や化粧品をブランディングし、自社サイトやECモール、バラエティーショップなどで販売しているほか、そのノウハウを活用して、プロダクト開発コンサルティングからプロモーションといったP2C支援事業まで幅広く展開。主婦の友社、アイスタイル(@cosme)、宝島社、小学館などを事業パートナーとしています。
──まずは、Beautydoorsの事業と現在どのようなブランドを運営しているか教えてください。
栄井(Beautydoors) Beautydoorsは、いわゆる「P2C」と呼ばれる、影響力のある個人がプロデュースした商品をメーカーに生産委託し、消費者に販売する事業を展開しています。基本的にはインフルエンサーやタレントの方がプロデュースする商品のブランディングや販売を行っています。
現在、代表的な商品(ブランド)は3つ存在します。まずは、モテクリエイターのゆうこすさん(菅本裕子氏)がプロデュースする女性向け美容プロテイン「La protein(ラ プロテイン)」。2つ目は、アイドルグループ℃-ute(キュート)の元メンバーで、現在は歌手・俳優・モデルの鈴木愛理さんがプロデュースするブランド「iDIMPLE(アイディンプル)」のリップティント、3つ目は元モーニング娘。の藤本美貴さんがアンバサダーを務める「SONOMAMA MADE(ソノママメイド)」というブランドのエイジングケア化粧品です。

こうしたブランドの商品を自社サイトやAmazon、楽天市場などのECモール、バラエティーショップなどの小売店を通じて販売するのが、当社の事業の中心となっています。「SONOMAMA MADE」はブランドを立ち上げてしばらく時間が経過しているため、既存のお客様に継続的に購入していただく段階に入っていますが、「La protein」と「iDIMPLE」は現在、顧客獲得に非常に力を入れています。
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- この記事の著者
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株式会社Finatextホールディングス 取締役CFO 伊藤祐一郎(イトウ ユウイチロウ)
東京大学経済学部卒業。2010年よりUBSの投資銀行本部においてIPOやグローバルM&Aのアドバイザリー業務に従事。2016年に株式会社Finatext(現・株式会社Finatextホールディングス)に参画しCFOに就任。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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