第3回では「顧客中心型組織へのシフト 『変革の抵抗勢力』を攻略するコミュニケーション・オンボーディング設計とは」と題して、顧客中心型組織への移行時にどのようなポイントに留意すべきか具体的な「コミュニケーション」「オンボーディング」の考え方を解説した。最終回となる本稿では、顧客中心型組織になるために、従業員の行動変容状況を可視化するデータ「Work Log」について解説していきたい。
チェンジマネジメントにWork Logを活用する
顧客中心型組織への移行を成功裡に進めていくことは、従業員の行動様式が変革されるということと同義である。従業員の行動変容は、さまざまな改革施策によって促されるが、その進捗をデータによって可視化することは非常に重要な取組である。
しかし、現実的に対象者(従業員)の行動変容の予兆(先行指標)を可視化するデータ、つまり「Work Log」をいかに定量的かつ負荷なく取得し続けるのかということが大きな課題となる。
従来、大規模な組織の変更を行う際に実施される説明会では、改革の目的や意義などをポジティブにメッセージするために、漏れなく伝達されているのかを把握する出欠リストをつくり、記名させ、事務局が参加率を取りまとめるなど人手の対応も多かっただろう。さらにその結果を分析に使うなどということは、必ずしも十分にできていなかったはずである。しかし、Work Logをうまく活用できれば先行指標と結果指標のような因果関係のループを正しく設計し、標準化していくことで、素早いアクションを行うことが可能となる。
「Work Log(ワークログ)」についてもっと知りたい方はこちらの連載から「いまこそ知りたい営業のDX」
Work Logは通常、PCのログや社内ポータルサイトのログ、またはツールの活用状況ログなどから取得するが、この種のデータは従業員が入力するSFA/CRMからも取得することができる。 一方で、次の図に記載するようにSFA/CRMのデータとWork Logには以下のような特徴があることを理解したうえで、利用していくことがポイントとなる。

どちらが良くてどちらが悪いというものではなく、目的と手段を明確にしたうえで、マネジメントに活用していくことがもっとも重要である。Work Logの活用においてはコミュニケーションのデザインをうまく活用することが求められるのだ。
メールマガジンに登録無料すると、続きをお読みいただけます
-
- Page 1
-
- Page 2
この記事は参考になりましたか?
- ニューノーマル時代における営業の組織デザイン ――顧客の行動変容が営業組織を再設計する連載記事一覧
-
- 顧客中心型の組織へ チェンジマネジメントに仕事のログ「Work Log」を活用する
- 顧客中心型組織へのシフト 「変革の抵抗勢力」を攻略するコミュニケーション・オンボーディング...
- 顧客接点を戦略的に再考する――求められる「CRO組織」へのシフトとは【営業1,000人企業...
- この記事の著者
-
EY ストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社 ディレクター 千葉友範(チバトモノリ)
大学院在学中より産学官連携によるソフトウェアベンチャー立ち上げに参画後、会計系コンサルティングファーム、IoTベンチャー企業の役員のほか、AIやブロックチェーンベンチャー企業の顧問などを務め、2019年3月より現職。20年近いコンサルティング経験を通じて、エマージングテクノロジー(先進技術)の活用、UXやUIデザイ...
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
この記事は参考になりましたか?
この記事をシェア
