6年間の芸人生活を経て、人事コンサルティング会社のトップセールスを経験した株式会社俺 代表取締役の中北朋宏さんが提唱する、笑いのメカニズムを交えながらコミュニケーション課題を解消する「コメディケーション」のいろはを学ぶ本連載。第2回のテーマは「アイスブレイク」。テレビで馴染みのある「ワイプ芸」をお手本に、今日から実践ができる「オンライン商談テクニック」を解説いただきました。
アイスブレイクの完成度が商談結果を左右する
オンラインとオフラインのハイブリット営業が求められる中で、変わらず必要とされているのが「アイスブレイク」です。お客様との「関係性の質を高めるため」「商談の場そのものの心理的安全性を高めるため」「本題に入ってから本音を引き出すため」などを目的に、アイスブレイクは使用されます。アイスブレイクの完成度が商談結果を左右する場合があるくらい、非常に重要なスキルです。
前回の記事では「ワイプ芸から学ぶオンライン商談の時代『聞く力』」と題して、聞き方や他者からの見え方を意識することで、信頼を獲得する方法をお伝えしてまいりました。今回の記事は、自分から発信しながらも相手から信頼を獲得する方法をお伝えします。

前提として、アイスブレイクとは初対面の人同士が硬い空気を和らげる目的で行われるものとして広く認識されています。しかし、実際は初対面のお客様に限らず、何度もお会いしているお客様との商談においても行われています。つまり、アイスブレイクとは雑談ではなく、「目的を達成するための会話」であるということです。
また、アイスブレイクには使用用途が3つあります。
ひとつめは、ご存知のとおり商談の最初にアイスブレイクをすることです。本題に入る前に「他社では〇〇のような課題が多いです。御社はいかがですか?」などと他社事例に言及しながら商談先の状況を引き出します。また、ある程度関係性が構築されている商談先に対しては、あえて「最近はいかがですか?」などのオープンクエスチョンを投げかけることで、返答される課題の内容によって互いの関係性の質を図る物差しにもなります。
ふたつめは、プレゼンしている最中に挟まれるアイスブレイクです。プレゼンが続いていると空気自体が硬くなってしまうことは珍しくありません。プレゼン中の意図的なアイスブレイクは、そうした空気を緩和することができるだけでなく、懸念点などをさりげなく聞き出せることも利点です。
3つめは、商談の最後にエレベーター前などで交わされるアイスブレイクです。「競合他社の情報」「予算」などの聴きにくい情報をさりげなく引き出したいときに効果的です。オンライン商談においては「本日は、お時間ありがとうございました」の言葉を伝え資料を片付ける仕草を画面に映しながら質問を投げかけると、エレベーター前の会話同様の効果を生み出すことができるため、ぜひ活用していただきたいテクニックです。
これらのアイスブレイクのチャンスを逃さずに、商談先をクスッと2〜3回ほど笑わせながら本題に入る/戻ることで、グッと本音が引き出しやすくなります。
しかし、「アイスブレイクをしたものの、空気がさらに凍りついてしまった」「笑いがとれるときととれないときがある」など、狙ったように笑いを生み出せない、という悩みもよく耳にします。
そこで、ここからはアイスブレイクの手法の前に、「そもそもどうすれば笑いを生み出すことができるのか?」――笑いのメカニズムを解説します。
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株式会社俺 中北朋宏(ナカキタトモヒロ)
大学中退後に浅井企画に所属し、お笑い芸人として活動。お笑い芸人解散後、人事系コンサルティング会社に入社し、新商品の販売実績では2年連続MVP、中小企業コンサルティングにてMVPを獲得する。 2018年2月には株式会社俺を設立し、お笑い芸人からの転職サービス「芸人ネクスト」や笑いの力で組織を変える「コメディケーション...
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