不動産業界のIT化の遅れは、各所で指摘されている。本稿では、一般論的によく語られる不動産業界のアナログ的側面の話ではなく、よそ者であるIT業界出身の筆者が、不動産業界の現場を500拠点以上往訪して感じた「IT浸透を阻む3つの壁」そして、その壁を乗り越えたコスモイニシアの事例を紹介する。
不動産業界のツール利用状況は? チャットツールは6割以上に浸透
まずは、次のデータをご覧ください。2021年に実施された不動産業界対象の「ツール導入意向」に関するアンケート結果です。
設問「各種ツールの利用意向を教えてください」(n=175)

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不動産業界において、IT化がまったく進んでいないわけではないことがわかると思います。とくに、次の5種類のITツールに至っては、50%前後が導入済みと回答しています。
- チャットツール
- グループウェア
- ウェブ会議システム
- 勤怠管理システム
- オンラインストレージ
個人的な肌感とも、合致しました。社員の皆さんもプライベートではスマホでITサービスを日常的に使うわけで、ITに抵抗があるはずがありません。便利だと思えば、普通に使いこなしています。
問題は「具体的な業務領域に食い込むサービス」となると浸透しづらい点で、これが不動産業界のIT化へ、歯止めをかけてしまっているのです。
「具体的な業務領域に食い込むサービス」とは、業務のバリューチェーン、つまりコア業務である「顧客接点」や「顧客情報管理」などの部分をIT化するサービスです。
次のページから、不動産業界でITが浸透しづらい3つの理由、そしてそれを乗り越えてツールの社内浸透を実現している企業の実践例を見ていきましょう。
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株式会社Housmart PropoCloud事業責任者 真鍋達哉(マナベタツヤ)
マーケティングコンサルティング企業の(株)オプトに新卒入社。大手アパレルECを中心に年間30億円以上のマーケティング費用を預かり成果創出に奔走。2017年にHousmart入社し、一貫して中古マンションアプリのマーケティングに従事。現在は不動産仲介会社向けの営業支援SaaS「プロポクラウド」の事業責任者として、マー...
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