SalesZineは2023年1月26日に「SalesZine Day 2023 Winter」を開催した。今回のテーマは「Sales is Key To Customer Success 共創のリーダーとなる営業組織づくりへ」。不確実な時代の中、腰を据えて「カスタマーサクセス」へ取り組む各企業の取り組みが紹介された。本稿では、才流 コンサルタント 高橋歩氏が登壇した基調セッションを紹介する。顧客の成功へ向けて伴走し、顧客の成功と自社の事業成長を結びつける新たな営業プロセスが提唱された。
“顧客の成功”を軸に、営業プロセスの変革を
カスタマーサクセスの仕事は時に登山にたとえられると高橋氏は語る。顧客を導くゴール地点(山頂)を定め、そのゴールまでのプロセスを伴走する仕事だからだ。
カスタマーサクセス=顧客の成功を重視しない人はいない。ところが、カスタマーサクセス担当と営業担当の間には軋轢が生じてしまうケースがある。「営業担当が提案した内容を実現しようとすると、顧客が苦労しそう」「目標達成に追われ、顧客の成功まで手が回らない」など、それぞれ抱える悩みが違うことが要因だという。
「カスタマーサクセス担当だけでなく、営業担当も顧客の成功を目指した活動をすることで、軋轢は解消できる」(高橋氏)という考えのもと、カスタマーサクセスの考え方にもとづいて営業プロセスを変える5つのステップが紹介された。
受注後の解像度を高め、目的のずれを解消
ステップ1:受注後ジャーニーの解像度を高めよう
ひとつめのステップは、受注後の顧客に対する解像度を高めることだ。マーケティング担当・営業担当は受注をゴールに設定するケースが多い。しかし、顧客にとってのゴールは、目的を達成して“サクセス”に至ることである。目的のずれを解消するためには、営業担当者であっても、受注からサクセスに至る顧客の「受注後ジャーニー」を理解すべきだと高橋氏は語る。受注後ジャーニーの解像度を上げる3つの方法が紹介された。
1_1 カスタマージャーニーの設計
受注からサクセスに至るまでのカスタマージャーニーを描いて顧客の思考・行動をイメージすることで、顧客視点で施策やコンテンツを設計し、各プロセスにおいて最適な提案が可能になる。また、施策の意図や目的をマーケティング・営業・カスタマーサクセス・プロダクトといった関係者全員で共有・可視化することで、部門間の目的共有や調整も可能になる。

1_2 継続・解約分析
多くの場合、営業担当は「受注・失注分析」に注力する。しかし受注・失注分析では、顧客が対象サービスに期待しているかどうか、しかわからない。「サービスの継続・解約分析」を実施することで、自社サービスが顧客を成功へ導いているかどうかを明らかにできる。
1_3 既存顧客インタビュー
受注後の顧客に対する解像度を高めるためには、実際にサービスを活用している顧客の声を聞くことが重要だと高橋氏は語る。実際にサービスを活用している「活用顧客」、サービスを活用できていない「未活用顧客」、サービスを解約してしまった「解約顧客」それぞれの視点から話を聞くことで、さまざまな示唆が得られる。
「解約顧客のインタビューでは、かなり辛辣な意見も出てきます。そこから学びを得て、サービスや営業プロセスにおける顧客とのコミュニケーションをどのように改善するか考えられると良いと思います」(高橋氏)
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SalesZine編集部 高橋愛里(セールスジンヘンシュウブ タカハシアイリ)
新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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