2027年春に本格提供「MIXT Platform」
MIXT Platformは「Market Intelligence Transform Technology」の略称だ。現在はPoC(概念実証)の段階で、2027年春の本格提供を予定している。
同社が課題として挙げたのは、従来のマーケティングプロセスの分断だ。定量分析、定性調査、広告・販促、効果検証のそれぞれで異なるデータソースを使うため、「売上増減に寄与した顧客層を特定できない」「どれだけのターゲットに到達したか把握できない」といった問題が生じていた。
MIXT Platformは次の3種類のデータを活用する。
- WAON POINTのID-POSデータ
- リサーチ・アンド・イノベーション(インテージグループ)の大規模購買パネルデータ(約33万人規模)
- クライアント企業の1st Partyデータ
WAON POINTのID-POSデータと市場データは共通マスタで統合管理し、クライアントの1st Partyデータは必要に応じて取り込む。分析から施策、検証までを1つのプロセスでつなぐ。
提供サービスは4つある。分析ツールとして、BIツール「MIXT Analytics」と、Webアンケートと連携する「MIXT Research」。施策を実行するアプローチツールとして、WAON POINT会員向け販促の「MIXT SP」と、ペイドメディアへの広告出稿を担う「MIXT Ads」だ。
メーカーを想定した活用イメージも示された。まずパネルデータとID-POSで、自社ブランドのヘビー層が厚いことを確認する。次に、直近でヘビー層になった顧客へのインタビューで「使い方の幅が広がった」という背景を把握する。
そのうえでミドル層に使用法を紹介する動画広告を配信し、ランクアップによる増加売上を検証する、という流れだ。今後は、各種データホルダーとの連携も視野に入れながら、1st Partyデータを持つ企業同士がコンソーシアムのようにつながる環境を目指す。
ID統合の状況とグループ各社との役割分担
本発表会では、記者による質疑応答も行われた。
イオングループのID統合については、イオンカード、WAON、AEON Payの裏側には100%WAON POINT IDが発行・ひも付けされており、基盤レベルでは統合済みだと長島氏は説明した。一方で、アプリのログインIDなどデジタル接点での統合には課題が残っており、順次進めている段階だ。
また、イオンリテールの「AEON Ads」など、グループ各社が独自に展開するリテールメディアとの関係を問われると、長島氏は、各事業会社が自社店舗や自社アプリで展開するリテールメディアは各社が主役であり、イオングループ全体を横串でつなぐ役割はイオンマーケティングにしかできない領域だと述べた。グループ会社と約束のうえ、役割は明確に切り分けているという。
