本稿では、2020年7月9日にオンラインで開催されたSalesZine Day 2020 Summerの基調講演「チームを強くする『データ戦略』~テクノロジーとともに変わる営業のかたち~」の後編をお届けする。株式会社R-Square & Company 代表取締役社長/共同創業者 山下 貴宏氏、NTTコミュニケーションズ株式会社 ビジネスソリューション本部 Data.Camp, General Manager 徳田 泰幸氏が登壇した。
SFAに入れてないものは認めない 定着のためのアメとムチ
前編はこちらから。後編からでもお楽しみいただけます。
山下 改革の起点にあったのは、SFAだと思います。多くの企業では、SFAの入力から活用定着までに苦労しているケースは多いですが、御社はどう進めてきたのでしょう。
徳田 ちょっと、しくじり先生的になりますが(笑)。SFAを導入して現場がすぐ純粋に入力してくれるようになるかというと、それはないんですよね。しかも、一歩間違えると受注管理マシーンになってしまう。SFAは常にその危機にさらされていると思っておくと良いのかなと思います。たとえば、作業量が増えるし面倒だから入力しないとか、受注した案件だけを入力し、活動履歴や失注案件は入れていないというのもあるあるですよね。さらに、リアルタイムでデータを見れるシステムなのに、登録がタイムリーでないため現状がわからなくなってしまうこともあります。
対策はうまくアメとムチを使い分けていくこと。ムチは「強制」です。マネジメント層も巻き込む必要がありますが、SFAに入っている数字以外は一切認めていません。「入力してないのですが、実はこれくらい見込みはあるんです」という言い訳は認めない。

山下 SFAに入っている数字以外、存在しないし、知らないと。
徳田 そう(笑)。これを地道にやっていくしかないですね。アメは「称賛」です。マネージャーやトップが入力に対して、「いいね」をしたり、コメントしてあげたりとか、質の営みとでも言うのでしょうか。地味に見えますが、効果は大きいと感じています。どんなに入力してもトップが全然見ずに興味を持ってないものだと思われてしまうと、現場の活用は止まると思います。
仕組みによる定着化にも取り組んでいます。提案時の支援を受けたい際もSFAを経由しないと支援ができないようにしています。スムーズな支援を受けるために、案件が創出された段階で入力を進めるようになります。このように複数の方向からのアプローチによって、少しずつ浸透が進むわけです。営業担当者にとって何より重要なのは、自分たちに便益があることですよね。そのあたりはさらにいま試行錯誤しているところです。
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宮田華江(編集部)(ミヤタハナエ)
立教大学社会学部メディア社会学科卒業。2016年翔泳社に入社、MarkeZine・ECzineなどの広告営業を担当。2019年1月に営業組織をテクノロジーで支援するウェブマガジン「SalesZine」を立ち上げる。2020年4月、SalesZine編集長就任。ビジネスメディアの統合を担い、2026年...
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