アパレル業界で新たにユニークなサービスが注目を集めている。ニューロープの「#CBK scnnr(カブキスキャナ)」がそれだ。掲載商品を提携ECサイトで購入できるスナップメディア「#CBK」を2014年から運営していた同社が、蓄積してきた商品やコーディネートのデータをもとに開発したアパレル特化型AIは、ニッセンや講談社、アダストリアなど大手企業のECサイトに導入されている。2019年10月25日に「ECzine Day 2019 KANSAI」にて行われたセッションでは、代表取締役の酒井聡氏のほか、導入企業であるニッセンの木室嘉之氏も登壇し、サービスの全容やファッションテックのありかたについて語った。
スナップメディア運営の挫折をバネにアパレル特化型AIを開発

ファッションAIサービス「#CBK scnnr」を提供するニューロープ。アパレル専門家の知識やモデルのセンスを人力でデータ化し、AIに覚え込ませることでスタイリング提案やトレンド予測が行えるサービスだ。
サービスの原型は2014年に作られたスナップメディア「#CBK」にある。掲載されたモデルのスナップ写真から気になる商品を提携ECサイトで買える仕組みだったが、キュレーションメディア全盛期だった当時、思うように収益を伸ばすことができなかった。
#CBKで蓄積した大量の教師データをもとにAIの開発をスタートさせ、2017年春にリリースした#CBK scnnrはアパレル各社から多くの注目を集めるサービスとなった。大手ファッション通販サイトの「MAGASEEK」には、インスタグラマーのスナップなどから類似商品をわずか1秒で検索できるビジュアルサーチの機能を提供。集英社が運営するモール「FLAG SHOP」では、#CBK時代に蓄積されたコーディネートデータを活かしたスタイリング提案によって複数点買いを促した。
従来型のレコメンドが購入履歴に基づいて行われていたのに対し、#CBK scnnrの特徴はアイテムの類似性や着合わせを軸にレコメンドが行われ、それまでにない新しい切り口でユーザーの購買を後押しできる点にある。
早くからアパレル特化のAI開発に注力してきたニューロープ。その理由について酒井氏はこう語った。
「医療や自動車の分野とは違い、使い方によっては良い意味で80%くらいの精度でも社会実装できるのがアパレルAIの強みだと思っています。加えてアパレルの分野には膨大なデータが存在しているので、AIとは相性が良い。私たちはこのドメインから革新を起こしていきたいと考えました」
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渡辺 佳奈(編集部)(ワタナベ カナ)
1991年生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を2013年に卒業後、翔泳社に新卒として入社。約5年間、Webメディアの広告営業に従事したのち退職。故郷である神戸に戻り、コーヒーショップで働く傍らライターとして活動。2021年に翔泳社へ再入社し、MarkeZine編集部に所属。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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