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MarkeZine Day 2026 Autumn

カスタマーサクセスという仕事

AI時代、CSの役割はどう変わるのか。イタンジ×カケハシが語るVSaaSにおける“人の価値”

AI×CSで実現する「超高速プロダクト開発」とデータ活用

——CSが得た顧客の声や現場のデータを、事業やプロダクト開発に還元するプロセスにも変化はありますか?

中川:開発プロセスそのものが劇的に変わりましたね。かつてはCSが持ち帰った要望をシートに集約し、PdM(プロダクトマネージャー)が優先順位を決めてロードマップに乗せるのがベストプラクティスでした。

 しかし今や、生成AIを活用することでプロトタイプ作成の速度が超高速化しています。顧客から要望が上がったら、簡単なプロトタイプを開発チームと一緒に数日で作り、「この前おっしゃっていたのって、こういうことですか?」と一週間後には触ってもらう。CS自身が顧客を巻き込んでプロダクトの改善ループを回す時代になりました。

 重要なのは「ボタンの位置を変えてほしい」といった表面的な要望をそのまま受けるのではなく、「なぜその機能が欲しいのか」という潜在的な課題を深掘りして聞き出す能力です。この深いインサイトを引き出す会話力こそが、CSに求められています。

植松:商談やオンラインミーティングの音声ログをそのままAIに読み込ませれば、AIが顧客の共通ニーズを分析してくれる環境は整いました。だからこそ、データという客観的な事実を持った上で、「この数字が意味するものは何か」「どうコンサルティングするか」という抽象度の高い問いに向き合えるかが、CSの価値を高めるポイントになります。

最強のキャリア参入点としてのカスタマーサクセス

——最後に、AI時代においてCSパーソンに求められるスキルやキャリアパス、そして読者へのメッセージをお願いいたします。

中川:AI時代になり、汎用的なオペレーションや知識はどんどん自動化されます。だからこそ今後は、「AIには解釈できない深い現場感覚・ドメイン知識」の価値が跳ね上がります

 CSは顧客の現場に最も深く入り込める職種だと思います。CSでの深い顧客理解をアセットにして、PdM、マーケティングや営業、PMM(プロダクトマーケティングマネージャー)へキャリアを広げていくメンバーがたくさんいます。CSは、AI時代において自身の市場価値を高める「最高のキャリアのエントリーポイント」だと確信しています。

植松:CSパーソンに必要なのは、「ドメイン知識」「データ活用能力」「コンサルティング力」の3つです。これらを身につければ、自ずと経営的な視座が身につきます。顧客企業の「パーソナルトレーナー」として伴走し、変革に成功したときの達成感は格別です。

 昨今「SaaS is Dead」などと言われていますが、それは「導入されただけで活用されず、成果に繋がらないSaaS」が淘汰される時代になったからに過ぎません。

 顧客が現場でツールを使いこなし、成果を実感できて初めて価値が認められる時代、CSの重要性は増すばかりです。ぜひ高い視座を持って、一緒に新しい時代のCSを創っていきましょう。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2026/09/16 09:00 https://markezine.jp/article/detail/77491

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