SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZineニュース

マガジンハウスの雑誌記事を検索できる「MSNマガジンサーチ」公開、雑誌をウェブで公開するメリットは?

マガジンハウスとマイクロソフトの協業で始まった「MSNマガジンサーチ」

 「MSNマガジンサーチ」(http://magazine.jp.msn.com)では、過去に発行された雑誌の記事をブラウザ上で閲覧・検索したり、気になるページに付せんをつけることも可能。現在、公開されているのは、マガジンハウスの人気雑誌「Hanako」と「Tarzan」で、6月上旬には「クロワッサン」も追加される。

「MSNマガジンサーチ」のトップ画面

 検索は、見出しやタイトル、キャプションなどすべてが対象となるため、どの号のどこに掲載されていたかを忘れたものでも見つけることができる。雑誌を指定したり、発行時期を指定して絞り込むことも可能。また、雑誌を購入する人のために、マガジンハウスの直販サイトへのリンクも張られている。

「Hanako」のページ画面

 「MSNマガジンサーチ」で公開されるのは、権利関係の処理が済んだ2007年10月発売号からで、これ以降は順次刊行された雑誌を追加していく。最新号については、書店での販売を開始してから、1~2か月ほどの期間を設けて権利関係を処理した後に公開する。こうした発売からウェブで公開までのタイムラグについて、マガジンハウスの久我英二氏は「あくまでも書店での販売を尊重する」としており、さらに過去にさかのぼってコンテンツを追加していくことについては「雑誌の性格上、あまり古い(店舗などの)情報を掲載している号を公開しても読者の利益にならない」として、基本的に今後刊行されるものを順次追加していく方針であることを明らかにしている。

雑誌のコンテンツをウェブで公開していくメリットは?

 「MSNマガジンサーチ」にコンテンツを提供するメリットとして、久我氏は「読者の裾野を広げることはもちろん、どのページがどのくらいアクセスされるのかをページ単位で見ることができるため、利用者の関心をこれまで以上に詳細に把握することができる点も重要」としている。

マイクロソフト MSNネットワークエグゼクティブプロデューサーのショーン・チュウ氏(左)と
マガジンハウス営業局長権ウェブ戦略室室長 久我英二氏(右)

 また、マイクロソフトのショーン・チュウ氏は、「「MSNマガジンサーチ」は、日本のMSNが海外に先駆けて行う試み。他社のコンテンツも提供していくことは検討しているが、まずはマガジンハウスとサービスの土台を築いてから」と語っている。

 サイトに表示される広告の収入は両社で折半することになるが、このサービスで目標とする利用者数や収益を明示することはなかった。両社とも、サービスを有料化したり、コンテンツを一気に増やして広告モデルで収益をあげることは考えていないようだ。では、今回の協業のメリットはどこにあるのか?

 現在の「Hanako」の部数は約10万部、「Tarzan」は約20万部。一方のMSNの月間ユニークユーザー数は4000万人、ライフスタイル関連のコンテンツでは月間100万~300万人を集めるという。雑誌を買う人が減り続けるなか、そのコンテンツをデータ化してネットで公開することによって、雑誌がはじめて「ウェブコンテンツ」のひとつに加わり、検索可能な対象となる。収益やプロモーションといったこと以前に、印刷メディアにとってはそのこと自体が重要といえるだろう。

 また、ポータルサイトとしても、Yahoo! JAPANをはじめとする大手が、新しいコンテンツやサービスを次々と打ち出して集客へつなげていることを考えれば、リピートしたくなるコンテンツとしての雑誌のアーカイブは魅力的なものとなるだろう。2つの雑誌の公開から始まった「MSNマガジンサーチ」の今後の展開に注目したい。

【関連記事】
男性は女性よりも雑誌好き、雑誌広告を見て行ったこと第1位は「ホームページ参照」【ビデオリサーチ雑誌メディア調査】
フルハイビジョン品質で、テレビで雑誌を立ち読みできる「DoTV デジ×マガ」スタート
マスメディア中心の広告の終焉、「広告批評」が創刊30周年記念号で休刊へ
「主婦の友」休刊、90年の歴史に幕

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
MarkeZineニュース連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2008/05/29 17:37 https://markezine.jp/article/detail/3850

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ


イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング