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MarkeZine Day 2025 Autumn

「実践企業に学ぶ オウンドメディア成功の秘訣」イベントレポート

年間82人採用!2度の失敗を乗り越えて成果を得た、Helpfeelのオウンドメディア戦略

 オウンドメディアを始めたものの、KPIが不明確で行き詰まってしまったり、更新が途絶えてしまったり……そのような失敗経験を持つ企業も多いのではないだろうか。メディアプラットフォームで知られるnoteが主催するイベント「実践企業に学ぶオウンドメディア成功の秘訣」をレポートする本連載。今回は、企業向けFAQシステムなどを手掛ける株式会社Helpfeelの広報マネージャー 河端歩未氏と、同社の採用グループで採用広報を務める宮原直孝氏へのインタビューの様子をお届け。2度の失敗を乗り越えて、3度目の挑戦で成果を手にした同社のオウンドメディア戦略が語られた。

2度のオウンドメディア運営の挫折、失敗要因は?

──Helpfeelさんのオウンドメディアでは、採用広報のコンテンツが多く掲載されていますが、実は「3度目の正直」で立ち上げに成功したそうですね。

河端:最初にオウンドメディアの立ち上げを検討したのは、2021年のことでした。当時は社員数30〜40名ほどの小さな組織で、私が所属していたマーケティングチームも3名と、少人数体制でした。

 その中で、私たちのチームの活動を世に発信していこうという機運になったのです。スタート時はモチベーションも高かったのですが、コンテンツの投稿は個人に任せていたこともあり、いつの間にかプロジェクトが頓挫してしまいました。

株式会社Helpfeel 広報 マネージャー 河端歩未氏
株式会社Helpfeel 広報 マネージャー 河端歩未氏

──オウンドメディアを立ち上げてみたけれど、そこで止まってしまったと。

河端:マーケティングチームは当時、展示会への出展やタクシー広告など、リード獲得のための施策に注力しており、どうしても優先度が高い他の業務に集中してしまい、オウンドメディアの運営にまで手が回らなくなってしまったのです。

──これはどの会社にも起こりうる「オウンドメディアあるある」ですよね。その後、2度目の失敗はどのようなことだったのでしょうか。

河端:2度目にチャレンジしたのは2023年のことです。マーケティングチームが主導し、チームの人員も12人ほどに増えていました。

 前回と異なる点としては、オウンドメディアを立ち上げる目的は「採用広報」と明確に設定しました。そもそもマーケティングチームでも人材を募集していたこともあり、私たちが日々行っていることを発信し、採用につなげたかったのです。目的が明確になったのは、1回目の失敗を経ての進化だったと思います。

宮原:私はマーケティングチームの所属ではなかったのですが、興味があったので2回目のチャレンジの時に参加して、自分で何本かコンテンツを書いてみました。

株式会社Helpfeel 採用グループ 採用広報 宮原直孝氏
株式会社Helpfeel 採用グループ 採用広報 宮原直孝氏

──2度目のオウンドメディア運営は順調そうに感じるのですが、なぜうまくいかなかったのでしょう?

河端:1つは、個人アカウントでのコンテンツ発信が失敗のポイントだったと思います。オウンドメディア運営の裁量が個人に紐づくため、各社員の業務負荷などによって発信量は変わります。会社としてコントロールするのが難しかったのです。

 もう1つの要因は、目的は設定したものの、それによって目指すゴールを明確に描けていなかったこと。「この活動でどうなりたいか」という部分です。これは私の反省でもあります。

──その後、3度目の挑戦になりますよね。

河端:2024年になり、「もう一度やろう」という話が出てきました。きっかけは、SNSやブログなど、自社に関する発信がバラバラになっていたことです。

 この頃には社内に広報チームができ、私はそちらに所属していました。広報チーム内で話すうちに、ポータルサイトのようなものを作って会社の情報を集約したいとなり、会社アカウントでオウンドメディアを運用するアイデアが出てきました。

宮原:私は「会社としてオウンドメディアをもう一度立ち上げようとしている」という話を聞いて、改めて自分も協力したいとチームに加わりました。この時も変わらずテクニカルライターの部門におり、外部から加わったかたちです。

河端:オウンドメディアを安定運用するためには宮原の力が必要でした。というのも、2回目にnoteを始めた時、何人かの社員が定期的に書いてくれたり、アドベントカレンダー(定められたテーマに則り、参加者が持ち回りで記事を投稿する企画のこと)を企画したりして、一定の発信はできていたんです。それらをリードしていたうちの1人が宮原でした。

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1年で82名採用!3度目のオウンドメディア運営が成功した理由

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note株式会社(noteカブシキガイシャ)

 わたしたちは「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」をミッションに、表現と創作の仕組みづくりをしています。メディアプラットフォームnoteは、クリエイターのあらゆる創作活動を支援しています。クリエイターが思い思いのコンテンツを発表したり、メンバーシップでファンや仲間からの支援をうけたり、ストアでお店やブランドオーナ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/10/02 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49864

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