1年で82名採用!3度目のオウンドメディア運営が成功した理由
──3度目の挑戦は成功し、その後、1年で82人を採用する原動力となったそうですね。これまでとは何か変わったのでしょうか。
河端:大きな違いは、採用チームがオウンドメディア運用に加わったことです。採用広報の活動である以上、広報目線だけでは一面的になってしまう。採用チームを巻き込まなければと感じていました。そこで、採用と広報の横断チームによる会議体を作り、PDCAを回すようにしました。
これによって、過去の失敗を生んだ「業務の中でオウンドメディア執筆の優先順位が下がる」こともなくなりましたね。なぜならその活動が採用の課題と紐づくからです。
仮に、期限までにインサイドセールスの人員をX人採用しなければならないとします。すると、打ち手としてオウンドメディアで何ができるかを階層的に深掘りして考えるようになりました。採用計画から逆算して、関連するコンテンツをいつまでに制作するか、スケジュールを切れるようになりました。
宮原:それに加えて、目的やゴールが明確になっていたこと、そもそもコンテンツ執筆に割けるリソースが増えたことなど、様々な要素が複合的に重なっての結果だと感じます。
──ちなみに、宮原さんは現在オウンドメディアの編集長を務めていますよね。どういった経緯で決まったのでしょうか。
宮原:先ほど話したように、もともと私はテクニカルライターの部門に所属しながら、オウンドメディア運用プロジェクトに関わっていました。その中で、もっと自社やメンバーの魅力を世の中に伝えたいと採用グループに異動し、採用広報の業務に携わることになったのです。 このタイミングでオウンドメディアの編集長を務めることになりました。
採用候補者から何度も「見ました」といわれる記事とは
──活動をしていく中で、オウンドメディアが採用広報に効くと感じた記事はありますか。
宮原:Helpfeel社員の居住地分布図をまとめた記事です。当社はフルリモートを採用しているので、様々な地域に社員が住んでいます。そこで、居住地の分布を図にしました。記事を書いたのは私ですが、居住地のデータは管理部の方に提供してもらい、ビジュアル化はデザイナーの方にお願いしました。多くの人の協力を得て、ようやくかたちにできました。

──この記事を見れば状況が一目でわかりますし、実際にこれだけ全国各地に住んでいる社員が多いと知ると、地方在住の方は応募しやすくなりますよね。
宮原:候補者の方から、この記事を見て「地方在住で働いている方がたくさんいらっしゃるんですね」と、何度も声をかけていただきました。弊社代表も、取材などで当社の勤務環境を話す際にこの記事を見せています。