急成長するSNSマーケティング支援会社で代表取締役CEOに就任
野崎:今回は、SNSを起点にしたクリエイター共創型マーケティング事業で急成長を続ける株式会社Nateeで、2025年11月に代表取締役CEOに就任された大江さんにお話を伺います。
中途入社から代表に上り詰めるのは、ベンチャー企業でも稀なケースです。業界人のキャリア設計支援を行い続けている立場からも、「逆境の乗り越え方」には多くの学びがあると感じています。まずはNateeという会社について教えてください。
【写真右】株式会社Natee 代表取締役CEO 大江祐介氏
大江:Nateeは、SNSを起点としたマーケティング支援を行っている会社です。ブランドとクリエイター双方の魅力を引き出す「共創型のマーケティング事業」を強みにしていて、これまでに多くのブランドの事業成長を支援させていただきました。
野崎:現在、Nateeはどれくらいの企業規模で事業を展開されているのですか?
大江:創業当初はTikTokのショート動画を中心にしたマーケティング支援事業を展開していましたが、ここ数年はTikTokだけでなく、Instagram・YouTube・X・Spotify・BeReal.など様々なプラットフォームで成果を創出してきました。ありがたいことに、売上規模としても前年比130%で成長を続けています。
また、社員数は約60名となり、来年度には新卒社員を10名ほど採用する予定です。さらに、2025年8月にはアカツキグループに参画しました。グループ内の企業と連携することで、これまで単独では難しかった事業にも取り組めるようになりました。
野崎:アカツキグループ参画により、これまで単独では難しかった領域にも挑戦できるようになっていくわけですね。SNS市場の変化スピードが加速する中で、組織としての進化も求められているのでしょう。
ホテルマンとして6年間勤務し、「作る側」になるため転職
野崎:ここからは、大江さんのキャリアの変遷を深掘りしていきます。まずはキャリアの原点を伺いたいのですが、1社目について教えてください。
大江:「直島文化村」というベネッセホールディングスの子会社でした。直島は瀬戸内海にある人口3,000人ほどの小さな島で、「現代アートの聖地」としても知られています。そこで、ホテルマンとして約6年間勤務していました。
野崎:異業種転職にチャレンジしやすい20代の半分以上を費やしているのですね。なぜ、次のキャリアを考えたのでしょうか?
大江:直島は大好きな場所でしたが、働き続ける中で「既に出来上がった場所にいるだけで、自分が何かを作っているわけではない」と思うようになりました。既存の仕組みの中でオペレーションを回している感覚が強かったのです。そのため、個人としての力を鍛え直して「作る側」へと挑戦するために転職しました。
