マーケティングのKPIが変化する転換期
少子高齢化による新規顧客母数の減少や競合の新規参入などにより、顧客獲得の難易度は上がり獲得単価は高騰している。そうした状況でマーケティング活動を行うなか、どのようにして効率的にコンシューマーへの認知・売上を伸ばしていけばよいか、経営層に理解を得て投資を継続してもらうためにはどうすればよいかというのは、多くの企業にとっても共通の課題ではないだろうか。
広告やデザインからCRM開発まで一気通貫でサポートし、企業に寄り添った伴走型支援を行うゴンドラの細野氏は、最近のマーケティングは求められる役割が変化してきたと話す。
「これまでのマーケティングでは、集客施策に求められる主な役割は効率的な“反響数の獲得”でした。しかし今は、“契約(購買)につながる反響数の獲得”へと変化しています。そのため、マーケティング活動におけるKPIも従来メインだったCPAから、契約率や費用対効果を見るCPOやROASが着目されるようになってきました。我々は、この動きをマーケティングの転換期と位置づけています」(細野氏)
半数以上のマーケターが着目するKPIとしてのCPOとROAS
ゴンドラではマーケティング情報を発信するオウンドメディア「LIFT」を運営している。同メディアで掲載しているマーケターへの調査コンテンツからも、CPOやROASへの注目度が上がりつつある動向がうかがえる。
「現在、貴社の広告運用で主に使用しているKPIはどれですか?」という質問では、CPAが80%、CPOとROASが51%、LTVが31%という結果となった。
「CPA重視の広告運用における課題として、どのような点が最も問題だと感じていますか?」という質問では、「CPAの低い広告媒体に配信を寄せても売上に繋がらない」が49%と一番多かった。続いて「獲得した顧客の質が低く売上に繋がらない」が47%、「CPAは低くてもリピート率も低い」が34%、「LTVの向上が難しい」が25%、「データやレポートの分析が不十分で次の施策が決められない」が19%となった。
「まだまだCPAが主流であるものの、既にマーケターの半数以上がCPOやROASにも着目しています。そして、各社CPA重視の広告運用に様々な課題を持っている現状があります」(細野氏)

