営業職の人数は減少傾向にあるとは言われるものの、BtoBビジネスにおいては顧客の意思決定を促し伴走する役割として、営業職の仕事は細分化され始めています。また、変化が激しい時代の中では、「営業スキル×IT知識」の強みを持つ人材が求められるようになってきています。本インタビュー連載「つくると売るをつなぐ Sales Engineer」では、「セールスエンジニア」の仕事や哲学に迫り、新時代の営業キャリアの在り方を探っていきます。初回は、セールスエンジニアの役割を「実演販売の仕事」と語る、20年以上のエンジニアキャリアを持つWalkMeの真田寛之さんにお話をうかがいました。
カスタマーサクセスと強い絆で結ばれるセールスエンジニアチーム
――セールスエンジニアへのインタビューは初めてです。キャリアのスタートからうかがえますか。
1997年に新卒で銀行のシステム子会社に入社し、ITインフラエンジニアとしてキャリアをスタートしました。4年ほど勤め、もう少し技術を深めるためにCisco機器を販売するネットワークインテグレーターへ移り、プリセールスやポストセールスの仕事も経験しました。その後ふたつのキャリアを軸に、幅広くインフラを理解するために日系のFinTechベンチャーで、SaaSインフラの構築と運用を9年ほど担当しました。入社時は15人くらいの規模だった会社も大きく成長し、インフラエンジニアとしてある程度やり切ったかなと思うようになりました。
ポストセールス(デリバリー)
契約後の顧客に対して技術的サポート・ コンサルティングを行うエンジニア
プリセールス(現在の真田さん)
契約獲得以前の顧客に対する提案時に技術的なサポートを行うエンジニア
外資でも経験を積むために2014年にアカマイ・テクノロジーズに転職し、ポストセールスとしてソリューションのデリバリーを行い、後半2年はセキュリティソリューションのPMを担当しました。2018年からはPMとしてマルケトに移り、2020年3月からWalkMeにセールスエンジニアとしてジョインしました。

――エンジニアとして、日系企業と外資企業を経験していかがでしたか。
「品質」に対する考え方はかなり違いますね。日系企業は品質に求めるのものがかなり高く、外資ではそれよりもどんどん新しいもの――つまりこれまでとは違う新しい価値違を提供していくことが重視されています。
――WalkMeおよびに、セールスエンジニアのキャリアを選択した理由を教えてください。
長くポストセールスやデリバリーとして「すでに広がっている風呂敷を畳む」立場を経験しました。より「風呂敷を広げる」プリセールスにチャレンジしたいという思いがあり、アカマイ、マルケトでもプリセールスの人と仕事をしてきましたから、業務のイメージもついていました。とはいえ、私が入ったときのWalkMeは現在の半分くらいの人数規模で、幅広い業務を担当する必要がありましたし、これまでの経験を活かして自分の価値は出せるだろうと感じていました。
――御社のセールスエンジニアチームは、「ポストセールス」を意識した、カスタマーサクセスとの連携が厚い組織とうかがっています。
セールスエンジニアのミッションはテクニカルな側面からの商談活動のサポートです。WalkMeは、触ってもらうと理解が進むプロダクトですし、お客様に合わせたデモの提供やワークショップの講師をすることもありまして、これがセールスエンジニアの目立つ仕事の例です。
カスタマーサクセスマネージャー(CSM)との接点は、契約クローズに近づいた段階で生まれます。これまでのセールス活動や、提供してきたデモの内容を正確に伝える必要があるため、共有方法は常に改善しながら密に連携しています。グローバルではWalkMe Japanだけで、CSMとセールスエンジニアはひとつの組織に統合されています。2021年の4月以降、中途採用を一気に加速させているのですが、チームの定例会議をトレーニングを通して、連携はもちろん絆も強くなっているような状態です。

――なぜ、Japanだけそのような組織設計になったのですか?
代表の道下が「カスタマーサクセス」を非常に重視しているからです。また、セールスエンジニアチームに、CSMに関心が高くコンサルティング能力のあるメンバーがいたため、彼が私のマネージャーになるかたちで統合しました。現在会社のメンバー32名のうち、CSM+セールスエンジニアは9名と、大きなチームになっています。
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宮田華江(編集部)(ミヤタハナエ)
立教大学社会学部メディア社会学科卒業。2016年翔泳社に入社、MarkeZine・ECzineなどの広告営業を担当。2019年1月に営業組織をテクノロジーで支援するウェブマガジン「SalesZine」を立ち上げる。2020年4月、SalesZine編集長就任。ビジネスメディアの統合を担い、2026年...
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