インサイドセールスの確立から1年で商談数は2倍に
2015年の創業段階、つまり初期フェーズではインサイドセールスは存在せず、マーケティングとセールスのみで営業活動をしていた。「問い合わせや資料請求がきたものを中心に、マーケティングが電話をかけたり、手が空いているときにセールスがアプローチをしたりと、みんなが何でもやるような状態でした」と堀氏は当時の状況を振り返る。

そこからマーケティングの活動が整備されるにつれ、問い合わせや資料請求、ホワイトペーパーのダウンロードが増加。獲得できたリードにアプローチしきれない状況が生じた。そこでマーケティングやセールスがそれぞれの役割に注力しやすい環境をつくるために、インサイドセールス組織が立ち上げられた。
立ち上げ期(第1フェーズ)では、2名での半年間のテストを経て、3名で正式な活動を開始。「当初はマーケティング部門に紐づき、リードに迅速かつ漏れなくアプローチすることを中心に据えて活動を始めました。体制が確立されてから1年で、マーケティングとフィールドセールスがそれぞれの役割に注力できるようになり、商談獲得数を2倍にできたのです」(堀氏)という。

MA活用の観点では、ウェブサイトに訪れても資料請求まで至らないユーザーに能動的にアプローチするため、インサイドセールス組織として「SATORI」の活用に着手した段階だった。一方、当時は属人的な側面も強く、個々の活動の可視化や内容の体系化が必要になっていた。

コロナ禍の3年をかけて、「組織」に生まれ変わった
第2フェーズは従来の直販に加え間接販売を開始した時期で、人員も5名から7名に拡大。エンドユーザー向けと販売パートナー向けの2系統でインサイドセールス活動を実施していた。同時に、マーケティングが展示会やコンテンツマーケティングなどさまざまな施策を展開し、リードの獲得件数もさらに増加。施策の中心はそれぞれの流入経路に応じて漏れなく最速でアプローチすることになっていった。
そこで、第1フェーズで課題となっていた属人的な業務の可視化や言語化、仕組み化を進め、少しずつ体制を整えることに。それらの活動を通じて、新たにインサイドセールスを起点としたターゲットリードにアプローチする活動が始まり、MAの活用も広がっていった。
加えて、事業拡大のために顧客を増やしていかなければならないタイミングでもあり、営業を効率化させるために顧客の状況に応じたアプローチ手法の確立、つまり再現性の確立を進めていく必要が生じた。そのためさまざまなリードの状況を定義すること、その定義に応じたアプローチを用意し組織のリーダーやマネージャーを育成することが求められたのだ。

第3フェーズは、コロナ禍に突入した時期であった。イベントもオンライン化し、顧客にとってオンラインが身近になったことも含め、検討段階のリードが増えてきたという。このタイミングで組織も10名から15名になり、直販とパートナー向けだけでなく、問い合わせ担当のチームや育成チームがインサイドセールスチームに加わり、組織が細分化されていった。
「チームが多層化し連携の必要性が高くなってきました。ライトな層が増えたことでリードへの接続率が低下傾向にあったため、MA活用の施策も高度なものへ変更。調整のコストは大きくなり、仕組み化だけでなく、メンバーの育成やキャリアパスの設計など、さまざまな課題が山積していました」と堀氏は振り返る。

そこで、組織連携の仕組みを1つひとつ用意し、テストを重ねた。結果を言語化して仕組みとして落とし込み、陳腐化にならないようにブラッシュアップする作業を3年間かけて繰り返し実施したという。「第3フェーズが本当の意味で、個から組織に生まれ変わったタイミングでした。ツールの活用よりも、組織の仕組みづくりに注力していました」と堀氏は語る。
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石田仁志(イシダヒトシ)
IT系フリーライター、記者。IT系の業界紙で記者として15年活動、編集部門のトップを経てフリーに。エンタープライズ系からTech系、組込み系まで幅広い領域を取材。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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提供:SATORI株式会社
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