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MarkeZine Day 2026 Autumn

300Bridge代表 藤原義昭氏と探る 小売×デジタルの次なる転換点

「コンビニにおける食の定義を変える」常識を超える思考とは?【ファミマ南雲氏×藤原氏対談・後編】


人と違う価値を生み出す。キャリアにおける逆張りの法則

藤原:最後に南雲さんのキャリア論を伺い、読者の今後のキャリア形成に役立つポイントを探ります。丸亀製麺であれだけの大成功を収めたのに、なぜファミリーマートという業態が異なる環境に飛び込んだのでしょうか。

南雲:順風満帆な環境に居続けると、自分自身が成長できなくなってしまうという危機感があったからです。「こうすればこのくらい数字が上がる」と見えてしまうと、一生懸命にはやっても、ヒリヒリするような楽しさがなくなってしまいます。

成功するかどうかわからない、前例がないような厳しい環境に身を置く方が、圧倒的にワクワクするんです。

南雲:私は常に「他の人と違う価値をどうつくるか」を意識してきました。世の中の流れがすべて右に向かっているなら、あえて左に「逆張り」してみる。人と違うことを恐れずに突き進むことで、結果的にそれが自分だけの強みになり、市場での価値になると思っています。

藤原:南雲さんと仕事をしていて本当にすごいと思うのは、「自分の強み」と「自分にはできないこと」をはっきりと理解している点です。普通の人は、自分にはできないとわかるとそこで諦めてしまい、プロジェクトが頓挫します。あるいは、できる人への交渉がうまくできずに空中分解してしまう。

しかし南雲さんの場合は、どうやって実現するかを考え抜き、自分にない能力を持つ人材をアサインして組織を前進させる。自分一人で抱え込まず、社内外の最適なリソースを切り分けて動かすその手腕こそが、圧倒的な才能だと感じます。

表面的な事例を真似るな。成功の裏にある思考を盗め

藤原:読者の方々も、今日のお話を自社のビジネスにどう活かすか考えていると思います。ただ、多くの人が陥りがちなのが「成功事例をそのまま教えてほしい」と求めてしまうことです。

世の中には数多くの事例に関するコンテンツがありますが、他社の事例を見た・聞いただけでは、自社に同じアセット(資産)やリソースがない限り絶対に真似することはできません。表面的な施策だけをコピーしようとして失敗するケースがあとを絶ちません。

南雲:おっしゃる通りです。表面に出てきている施策や数字の裏側には、必ず「なぜその施策に至ったのか」という思考回路やプロセスが存在しています。自社の強みは何か、何がアセットとして使えるのかを徹底的に棚卸しする。その上で、他社の成功事例を抽象化し、「この考え方は、自社のこのリソースに当てはめられるのではないか」と変換する高い抽象化力(思考を上に引き上げる力)が必要です。

藤原:事例をそのままなぞるのではなく、その裏にある「思考」を盗むということですね。そうでないと、まったく同じように真似をしたのに結果が出ない、という事態に陥ってしまいます。どうすれば顧客が熱狂するのか、そのために自社は何を捨てるべきなのか。本質的な戦略のプロセスを描けるマーケターが、これからの激変期を制するのだと思います。 南雲さん、ありがとうございました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/06/23 12:33 https://markezine.jp/article/detail/76976

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