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メーカー営業の利益創出を左右する、「リベート管理」の現在地

製造業の商習慣「リベート」とは?日本特有の複雑さが生む3つの営業課題と「利益創出の武器」への転換

高橋 愛里(編集部)[著] / 鈴木淳子[写]

何に、どれだけ投資すべきかの戦略的な指標に

──今後、リベート管理のアップデートに取り組む企業とそうでない企業とでは、どのような差が生まれていくのでしょうか。

 取引先別・商品別にリベートの実態を可視化できている企業は、戦略的な投資のための武器としてリベートを活用できるようになります。どの取引先・商品にどれだけ投資すれば最大の売上・利益が得られるかを、客観的なデータに基づいて判断できる。これは競合との差別化に直結します。

 実際に、大手メーカーが顧客のリベート条件をすべて可視化し、営業企画と営業現場が連携して粘り強く条件の見直しを行った結果、利益率の大幅な向上と売上拡大を同時に達成した事例もあるほどです。

 一方で、可視化に取り組まない企業は勘や経験に頼った従来の運用のままとなり、投資効率の低下や収益性の悪化に気づけない危険性を抱え続けることになります。

 現在は契約照合の自動化や、紙・PDFで届く請求書をAI-OCRで読み取ってデータ化する手法も実用化されています。テクノロジーを活用して現場に負担をかけずに可視化する仕組みを構築することが、今後の成長スピードや利益率の差となって大きく表れてくるでしょう。

利益体質へ変革するための「コントロールできる変数」

──リベート管理の適正化や営業組織の改革に挑む読者に向けて、メッセージをお願いいたします。

 営業活動を取り巻く外部環境には、自社でコントロールできない不確定要素が数多く存在します。しかし、リベートは自社の意思で最適化できる「コントロール可能な変数」です。どの取引先やどの商品に注力し、どのような提案を行うか。リベートを強力な武器として位置づけ、提案の質を高めていくことができれば、売上および利益のインパクトは非常に大きくなります。

 まずは自社にどのようなリベート条件が存在しているのか、全体像を把握することから始めてみてください。単なる事務処理ではなく「利益体質へ変革するための重要施策」として、経営層や経営企画・営業企画、そして営業現場がリベート管理を戦略的に活用していくことで、変化に強い持続可能な営業組織を築いていただければと思います。

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この記事の著者

高橋 愛里(編集部)(タカハシ アイリ)

新卒で総合情報サービス企業に入社し、求人広告の制作に携わる。2023年翔泳社入社。SalesZine編集部に所属。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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