Google Mapって実は誰でも作れちゃう?
編集部
今、色んなツールが出ているじゃないですか。まぁ今回はMarkeZineなのでオンライン・マーケティングに特化した話をしますと、例えばアクセス解析とか。ああいうのって実際簡単に作れちゃうものなんですか?
武田
そうですね。作ること自体は簡単です。Google Mapとかも。
編集部
あんなのも作れるんですか?普通のプログラマーさんで。
武田
それが結構面白い話で。実はあれって新しいシステムじゃないんですよ。既存のシステムを組み合わせて組み合わせてああいうものができているだけなんですよ。で、またGoogleってソース公開を基本的にしているので、それを使って他のところがいろんなものを作っていたりしてるんですね。そういう意味ではオンライン・マーケティングって間口が広がったな、と思います。
編集部
検索エンジンってプログラマーさんたちって大体何を使っているんですか?
武田
基本はGoogleですね。Yahooはあんまりいないです。
編集部
それって、検索結果としてGoogleを信頼しているという意味でいいのですかね?
武田
そうですね。それに、Yahooの検索結果はプログラマーにはほとんど使えないものですからね。何か欲しいものがあるときはYahooでいいですけれど、調べ物には絶対にGoogleですね。今は。昔は検索って言うとInfoseekだったんですけれど、Yahooが台頭してきて、一時期はYahooの検索結果イコールGoogleの検索結果だったっていうことがありましたね。で、昨年Yahooが検索エンジンのシステムを変えて、今色々と問題が起こっているでしょう。検索結果がブレたりとか。あとはGoogleが意図的に広告主のサイトを検索結果の上に持ってきていたりとか。そういう面では今非常に過渡期を迎えているな、という感じはします。あと、「ググる」っていう言葉があるじゃないですか。
編集部
普通に使いますねえ。
武田
そういう意味では本当にGoogleって凄い普及のしかたをしたわけで。検索エンジンとしてのYahooの役割は終わったなと、個人的には思います。あくまでポータルサイトとしてしか機能してませんね。これは他のプログラマーでも似たような認識をしていると思います。
編集部
それでも、やっぱりネットショップに出店している人たちっていうのはYahooの検索結果で上にくることを重要視しているわけですが。
武田
シェアの違いって言うのかな。結局やっぱり日本ではYahooが強い。で、Yahooの何が凄いって、Yahooトピックスだと思うんですよ。Yahooトピックスでなにか目を引く記述があるとアクセスする、そこにどこか個人のサイトのリンクがあったりするとそこにアクセスが集中して、そこのサーバがダウンしちゃうとかってあるわけで。これってやっぱり凄いことなんですよね。だから、宣伝効果としての日本での価値っていうのはYahooが圧倒している。反して、Googleの検索結果トップページに貼られている広告って、実は見ているようで見ていないユーザーが多いと思います。
編集部
そうですね、自分も見ません。クリックしないです。検索結果は見ますけど、広告は無視しますね。
武田
そういう意味で、やっぱりYahooに載せたい、という気持ちはわかりますね。
編集部
実際にオンラインマーケティングをやっている人たちに優先度を提唱するなら、GoogleとYahooのどっちでしょうかね?例えばGoogleだったら更新頻度が高ければ上位に来るじゃないですか。
武田
商品の宣伝ならYahoo、情報提供ならGoogleですね。ツールなら、目先のテキスト広告だったり画像広告だったりはもう出尽くした感がありますね。blogも然り。これからもそう変わることはないと思います。あと残っているのは動画・音声くらいでしょう。僕らプログラマーは、想像の及ぶ範囲のツール自体は作れるので、その辺をマーケッターの皆さんがどう利用していくかですね。想像が及ばない範囲については……いったいどんなものが出てくるのかわからないのでなんともいえません。ただ、先にも話したように、Google Mapのような、ぱっと見「すごい!」と思わせるものも結局は既存システムの組み合わせですから。もう驚くほど新しいシステムなんてものはそう出ない……と、思いたいですね(笑)。
編集部
なんでですか?
武田
勉強すること増えちゃうじゃないですか(笑)
編集部
なるほど(笑)。