総合ランキング1位は「夢をかなえるゾウ」
紀伊國屋書店は、国内全63店舗の販売データ(集計期間=2007年12月~2008年11月)をもとにした1年間の累計売上げランキングを発表した。発表された「2008年書籍年間ベストセラー」のうち、文庫・コミック・学習参考書を除く、総合ランキングのトップ20は以下のとおり。
【総合】
1位 「夢をかなえるゾウ」 水野敬也(飛鳥新社)
2位 「ハリー・ポッターと死の秘宝」 J.K.ローリング(静山社)
3位 「B型自分の説明書」 Jamais Jamais(文芸社)
4位 「生命の法」 大川隆法 (幸福の科学出版)
5位 「女性の品格」 坂東眞理子 (PHP研究所)
6位 「O型自分の説明書」 Jamais Jamais(文芸社)
7位 「ホームレス中学生」 田村 裕 (ワニブックス)
8位 「A型自分の説明書」 Jamais Jamais(文芸社)
9位 「親の品格」 坂東眞理子 (PHP研究所)
10位 「おつまみ横丁」 瀬尾幸子 (池田書店)
11位 「脳を活かす勉強法」 茂木健一郎 (PHP研究所)
12位 「悩む力」 姜尚中 (集英社)
13位 「AB型自分の説明書」 Jamais Jamais(文芸社)
14位 「流星の絆」 東野圭吾 (講談社)
15位 「おひとりさまの老後」 上野千鶴子 (法研)
16位 「ルポ貧困大国アメリカ」 堤 未果 (岩波書店)
17位 「お金は銀行に預けるな」 勝間和代 (光文社)
18位 「ザ・シークレット」 ロンダ・バーン (角川書店)
19位 「大人の見識」 阿川弘之 (新潮社)
20位 「からだにおいしい野菜の便利帳」 板木利隆 (高橋書店)
長年にわたってブームとなっていた「ハリー・ポッター」シリーズの完結編は2位にとどまり、1位は「夢をかなえるゾウ」となった。3位、6位、13位には血液型の説明書シリーズがランクイン。ドラマ化や映画化されたのは「ホームレス中学生」「流星の絆」の2冊。今年も精力的に執筆活動を続けた勝間和代氏も17位にランクイン。20位の野菜の本は、今年ニュースを騒がせた食の安全への関心の高まりを表しているようだ。
文庫・コミックランキングは人気作家の作品が多数ランクイン
文庫のトップ10は以下のとおり。今年小林多喜二の「蟹工船」は8位、終盤を迎えている大河ドラマ「篤姫」の原作が9位と10位に入っている。
【文庫】
1位 「容疑者Xの献身」 東野圭吾 (文藝春秋)
2位 「チーム・バチスタの栄光 上」 海堂 尊 (宝島社)
3位 「チーム・バチスタの栄光 下」 海堂 尊 (宝島社)
4位 「償い」 矢口敦子 (幻冬舎)
5位 「西の魔女が死んだ」 梨木香歩 (新潮社)
6位 「さまよう刃」 東野圭吾 (角川書店)
7位 「死神の精度」 伊坂幸太郎 (文藝春秋)
8位 「蟹工船」 小林多喜二 (新潮社)
9位 「天璋院篤姫 上」 宮尾登美子 (講談社)
10位 「天璋院篤姫 下」 宮尾登美子 (講談社)
また、コミックのトップ10は以下のとおり。「NANA」「のだめ」「ONE PIECE」など人気作品が複数ランクインしている。
【コミック】
1位 「NANA 19」 矢沢あい (集英社)
2位 「のだめカンタービレ 20」 二ノ宮知子 (講談社)
3位 「NANA 20」 矢沢あい (集英社)
4位 「のだめカンタービレ 21」 二ノ宮知子 (講談社)
5位 「ONE PIECE 50」 尾田栄一郎 (集英社)
6位 「ONE PIECE 49」 尾田栄一郎 (集英社)
7位 「ONE PIECE 48」 尾田栄一郎 (集英社)
8位 「ONE PIECE 51」 尾田栄一郎 (集英社)
9位 「鋼の錬金術師 19」 荒川弘 (スクウェア・エニックス)
10位 「聖☆おにいさん 1」 中村光 (講談社)
昨年はケータイ小説が大旋風を巻き起こしたが、今年の総合ランキングには、さまざまな悩みや疑問に明確な指針をあたえてくれる書籍が多くランクインしているようだ。また、長年人気を集めてきたハリー・ポッターシリーズが今年ついに完結。ドル箱がひとつ消えた来年の出版界をにぎわせてくれるのはどんな本だろうか。
【関連記事】
・2007年書籍ベストセラーで、ケータイ小説が大健闘 【東日販調べ】
・「発言小町」ついに書籍化
・モバゲーから生まれたケータイ小説「最愛の君へ。」講談社が書籍化