売上アップに向け、越境EC展開を検討する日本のEC事業者は増加傾向にあります。しかし、自社ECサイトで海外在住の顧客に向けて日本の商品を販売するには、ブランディングから商品をスピーディーに届けるための配送方法の設定など、さまざまな海外向けの戦略策定が欠かせません。当連載では、弁当箱輸出事業「Bento&co」での越境EC経験を活かしながら、送り状発行システム「Ship&co」でEC事業者の発送業務を支援する株式会社BERTRAND 代表のベルトラン・トマさんが、D2C×越境ECで事業を成功に導く秘訣を解説します。第4回のテーマは、「BtoBショップ運営のポイント」についてです。
BtoB取引をECサイトで実現するには? 経験を踏まえて解説
近年、多くの事業者がBtoC向けのECサイトをオープンし、消費者も実店舗ではなくECを利用する機会が増えています。また、これまでECサイトはBtoC向けのみ、BtoBはオフラインで契約を結んで取引をしていたというメーカーも、自社ドメインを取得し、BtoB ECサイトをオープンして国内・海外へ卸売をするケースが増えつつある状況です。
しかし、BtoBの越境EC展開は簡単ではありません。スタート時期に売上を効率良く拡大するには、多くのハードルが存在します。ECサイトをオープンした後にどのようなマーケティングをすべきか、不安に感じる方もいるのではないでしょうか。
今回は、送り状発行システム「Ship&co」と海外の企業向け弁当箱卸売サイト「Bento&co PRO」を運営する立場から、BtoB ECサイト運営のポイントやBtoB注文発送のコツをお伝えします。マーケティング戦略から物流の注意点まで解説しますので、参考になれば幸いです。
きっかけはBtoC ECサイトに増えたある問い合わせから
Bento&coでは現在、弁当箱・ふろしきの販売を行っています。BtoC向けには「Bento&co」を、卸やオーダーメイド(OEM)向けには「Bento&co PRO」と、ふたつのドメインを使ってECサイトを運営している状況です。
当社も越境EC事業を始めた最初の頃は、BtoC向け販売のみを行っていました。ところが、BtoCの売上が安定してきた頃、サポートセンター宛にBtoB注文についてのお問い合わせが増えていることが発覚したのです。これをきっかけに、「BtoB事業を開拓すれば、ビジネスチャンスを拡大できるのでは」と考えるようになりました。Bento&coは、「顧客の声を聞き、越境EC販売による新たな可能性を生み出した企業である」とも言えます。
BtoB ECサイトは、BtoCのECサイト構築時に導入していたShopifyを用いて立ち上げています。立ち上げ時からECで展開すると決めていたため、プロセス全体を最初からデジタル化して設計し、メールのやり取りや請求などアナログな業務はできるだけ抑えることができました。
BtoB ECサイトでは、BtoC向け商品と同様のものを卸売価格で販売しているほか、自由にカスタマイズできる「弁当箱とふろしきのオーダーメイド(受注生産)サービス」も取り揃えています。当社では、卸とBtoCを合わせて数千SKUほどの商品数を扱っていますが、売れ筋はお弁当箱の定番と言える松花堂弁当箱です。

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株式会社BERTRAND BERTRAND THOMAS(ベルトラン トマ)
2003年に京都大学留学を機に来日。2004年、フランスグルノーブル政治学院卒業後、日本に関するブログを書き始め、2005年、1日の閲覧数が800人になるほどの人気がきっかけで、2008年、Bento&co(弁当箱輸出入販売事業)をスタート。2016年、Bento&coの事業経験を活かし、出荷管理シ...
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