米アップルコンピュータ(以下、アップル)の携帯電話市場への進出は、1999年に「iPhone.org」というドメイン名を登録したころからずっとささやかれていた。このほど、米特許商標庁は、アップルが2006年8月に提出した「ハンドヘルドコンピューティングデバイス」に関する特許出願書の詳細を、11月30日にサイト上で公開した。
この出願書には、アップルの携帯電話「iPhone」についての特定の記述はない。しかし、携帯電話でも利用可能な内容であるため、この特許公開によってアップルが「iPhone」の市場投入に向けて確実に前進していることをうかがわせる。
公開された文書は、「ハンドヘルドコンピューティングデバイス」に関する特許について明らかにするもので、「持ち運びできる、無線通信可能なコンピューティングデバイスで、セラミック素材を使った筐体に覆われている」などの詳細が記述されている。
その具体的な例として携帯電話などでの利用も含まれるとし、RF(無線周波数)および850~1900MHzのGSM、DCS、PCS無線通信ををサポートするために、プロセッサ、トランスミッタ、レシーバ、アンテナを装備。セラミック素材としては、人工ダイアモンドとしても利用されるジルコニア(酸化ジルコニウム)を利用するとしている。
2007年中にアップルが「iPhone」を市場投入することは間違いないと見られており、今後はそのタイミングがいつになるかが焦点になりそうだ。
特許の詳細(米特許商標庁) "Handheld computing device"
「Appleが「iPhone」特許を出願?」(ITmedia)