2025年8月21日、Pinterestは世界的に広がるスタイルの変化を読み解く「2025年秋トレンドレポート」を発表した。レポートでは、世界的なスリフト(古着・中古品)ブームが広がっていることを明らかにした。また、その傾向は日本でも同様だという。
スリフト関連検索、日本で前年比55%増
Pinterest日本ユーザーによるスリフト関連アイデアの検索は、2024年5~7月と2025年5~7月を比較して前年比55%増加した。これにより、国内中古市場の拡大傾向が見て取れる。また、90年代を想起させる「グランジメイク」も、未加工でラフな美学を称賛する動きとして注目されており、日本では前年比37%の検索増加が見られた。
Z世代が中古・ヴィンテージ志向を牽引
世界的には、Z世代がスリフティング(中古品活用)ブームの中心となっている。Pinterestの月間アクティブユーザーの半数以上がZ世代であり、「dream thrift finds(理想の古着発見)」の検索は550%、「vintage fall aesthetic(ヴィンテージ秋の美学)」は1,074%増加した。日本でも、Z世代が単なるファッショントレンドとしてだけでなく、創造性や持続可能性、個性の観点からスリフトに高い関心を寄せている。
インテリア・男性ファッションにも広がる中古トレンド
スリフト人気はファッションのみならず、住空間全体にも波及している。世界では「thrifted kitchen(中古品キッチン)」検索が1,012%、「thrifted decor(中古品インテリア)」が283%増加。また、Z世代の男性においても「men thrift outfits(男性用スリフトコーデ)」が31%、「vintage watch for men(男性用ヴィンテージ時計)」が65%増加した。中古品やヴィンテージの選択肢が広がり、多様な消費行動が生まれている。
PinterestのAPACコンテンツパートナーシップ統括シニアディレクターである中島歩氏は「日本を含むアジア太平洋地域で見られるのは単なるファッショントレンドではなく、意識の変化です。Z世代はスリフトをスタイルとしてだけでなく、創造性・持続可能性・個性の観点からも関心を寄せています」とコメントした。
レポートを踏まえ、ブランドや小売業者は、ヴィンテージ風のコレクションやアップサイクル提案、リセール・寄付プログラムなどを通じて、消費者の関心に応える商機が拡大しているとしている。
調査概要
Pinterest内部調査データ(グローバル)
調査時期:2024年5月~7月、2025年5月~7月
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