電通グループは、世界14市場のCMOなどマーケティング上級責任者1,950名を対象とした「CMO調査レポート2025」を発表した。

「再変革の推進者たち(AGENTS OF REINVENTION)~AIと人間の創造力の交差点にあるマーケティング」と題した本調査は2025年で6回目。アルゴリズムと自律エージェント型AI(エージェンティックAI)が普及する中で、人間性の価値とAIの融合を目指すCMOの姿勢が浮き彫りになった。
本調査では、2025年以降のマーケティングにおける10の主要テーマを定義している。
- アルゴリズムを先読みする
- 共感へ投資する
- アイデアでつなげる
- インフルエンサー投資が結果を分ける
- カルチャーとの間のジレンマ
- イノベーションの必然性
- 人工知能と共に働く時代へ
- 人間らしい体験とは
- 賢くつながるコンテンツへ
- センスを信じよう
調査結果によると、71%のCMOが「アルゴリズムで勝てなければ存在感を失う」と考える一方、79%が「最適化を優先しすぎると似たようなコンテンツばかりになる」と回答。86%が「AI主導の世界では実際の顧客の声に耳を傾けることがこれまで以上に重要」と答えており、AIの活用が進むほど人間らしさや共感が差別化の鍵になるという認識が広がっている。
ブランド構築については、91%(前年比+14ポイント)が「今後はブランド、クリエイター、プラットフォームによるパートナーシップで行われる」と、共創によってブランドが成り立つべきと考えていることを示した。インフルエンサーへの投資意向も高く、39%が予算の20〜30%をソーシャルメディアとインフルエンサーマーケティングに充てる計画である。
イノベーション投資についても40%が予算の20〜30%を割り当てる意向を示し、90%が「イノベーションはサイドプロジェクトではなく、ビジネス課題解決に向けて行うべき」と考えている。また、自律エージェント型AIの普及を見据え、89%が「信頼とセンスがかつてないほど重要になる」と回答した。
電通グループ グローバル・チーフ・クリエイティブ・オフィサーの佐々木康晴氏は以下のようにコメントしている。
今回のレポートで明らかになったのは、広告主のみなさまがAIを急速に導入しつつも、人間の力によるクラフトとクリエイティビティをこれまで以上に重視するようになっている、という点です。AIをマーケティングの広範囲に採用するほど、独創性や革新性をあわせ持たなければ、ブランドは埋もれてしまう。AIは短期的な成果の予測に優れていますが、クリエイティビティの本質的な価値は「予測不能性」にあるのです。
最も刺激的なのは、AIの能力と人間のクリエイティビティが融合することで、これまでにない可能性が開かれ、新たな未来が形づくられていくことです。だからこそ、多くの広告主のみなさまが2026年以降も、これまで以上にイノベーションへの投資を強化する姿勢を示しているのだと思います。
調査対象国はオーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、メキシコ、南アフリカ、スペイン、米国、英国の14市場。
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