時系列で多面的にユーザーを分析し、有望なターゲットに広告を配信
──本特集は「ターゲティング」にフォーカスしています。データクリーンルームを活用することで、ターゲティングはどのように進化するでしょうか?
柳尾:データクリーンルームを活用すると、自社のブランドや商品、あるいは施策の目的・課題に応じてターゲットセグメントをカスタマイズできるため、より効果的・効率的な広告配信が実現します。この点については、データクリーンルームを実際に活用されたクライアント企業様も「やってよかった」とよくおっしゃる印象です。
入社以来、ストラテジックプランナーとしてマーケティングからコミュニケー ションまで戦略構築をメインにソリューションを提供。
吉田:もう一つ、これまで「点」でしか捉えられていなかったターゲットを、「時系列」で捉えられるようになるというメリットもあります。というのも、データクリーンルームには個人IDを最小単位とした時系列のデータ、様々な場所での行動データなどが蓄積されています。
入社以来、マーケティング戦略立案やPRを含む統合コミュニケーション 実施を支援。 現在は大規模データを活用したマーケティングマネジメントを推進。
それらのデータを材料として用いると、「Webサイトを来訪した人」「ECでの購買があった人」といった1時点・1地点でなく、「この半年の間に○○というキーワードで検索をし、かつWebサイトを来訪した人」という具合に、自社にとっての有望なターゲットを柔軟に設定できるのです。顧客になる見込みの高いターゲットに優先的に広告を配信し、逆に獲得できているターゲットには広告を配信しないといった設計も可能となります。榑林:ターゲットの時系列を捉えるということは、ターゲットの“モーメント”をより的確に捉えられるということにも繋がります。となると、「認知の段階ではこういう訴求を」「検討購入に近い段階ではこの点の訴求をもっと強く」という具合にターゲットに合わせたクリエイティブの出し分けも考えられますよね。
データクリーンルームには本当に様々な活用方法がありますから、「ターゲティング」に関しても広がり方は色々あると思います。
──データクリーンルームを広告配信時のターゲティングで活用したときは、広告効果にも違いが表れますか?
柳尾:そうですね。ターゲットへの配信効率が改善されるのはもちろん、データクリーンルーム上でPDCAを回していくことでさらにターゲットの精度を高めることができます。吉田:データクリーンルームの活用には、ROIを改善するという観点が強くあります。ここまでの話でわかるとおり、データクリーンルームを使う際は、基本的にターゲットを絞り込み、本当に情報を届けたいユーザーへ広告を配信します。
クリック率やCVだけでなく、その先のLTVや他の行動KPIも加味して有望層をターゲティングするなど、間接効果も含めてより貢献度が高まるように設計し、ROIを高めていけるところもデータクリーンルームの魅力だと考えます。
