中堅から大手まで800社のECサイト導入実績を持つecbeing。オムニチャネルの盛り上がりを受け、EC業界の現状と今後をどう見るのか。代表取締役社長 林雅也さんにお話をうかがった。
オムニチャネル、まずは情報発信の態勢を整えてから
――最近、御社へのECサイトに関する相談に変化はありますか?
「ECについてテストフェーズが終わっていて、次に何を展開していこうかを考えているお客様が増えています。今、ご相談で多いものの1つが、オムニチャネルです。特徴としては、プロジェクトにかかわるメンバーが増えてきていること。EC事業が成熟してきたからでしょう。システム部門はECのみの時代からですが、最近は広報系や店舗系の部署もかかわってきています。
オムニチャネルの発想は、EC事業の業績を上げるというより、会社全体の業績を上げようというものです。複数の部門間をどううまく組み合わせるか、会社の方向性がしっかりしていて、上位層の方が推進役になっていないとできない。だから、ボトムアップがかなり難しい領域じゃないかと思っています」
――オムニチャネルに臨むチームが整ったとして、何から始めたらいいのでしょうか。
「来店する人がオンラインに求める情報は、店舗情報と商品情報です。わざわざウェブサイトを見に行って、情報が充実していなければがっかりしてしまう。店舗情報を充実させるなら、イベントやキャンペーンの情報を更新したり、店員さんのブログを載せてみたり、こうした工夫でお店の個性が出てきます。
商品情報は、お店にあるものがウェブ上になかったら話になりません。ウェブのほうがスペックが上で、調べ物ができるくらいの基盤がきちんとできてなくては。ポイントや会員、在庫連携の話をする前に、このようにオンラインと店舗の情報量を等しくし、情報発信の態勢を整えて置く必要があります。
会員やポイントの連携については、完全に同期する必要があるのか考えるべきでしょう。そもそも、お店とウェブを回遊していただくのが目的なので、手段はさまざまです。極端に簡単な例をあげれば、スマホアプリを落とすと5%オフになるというのもオムニチャネルですよね。大規模に開発する必要があるとは限らない。完全につながっていても、何の特典もなかったら使わないでしょう。どこまでやるべきかを見極めて、独自にオムニチャネルを推進している中堅系の企業さんもいくつか出てきています」
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倭田 須美恵(ワダ スミエ)
2013年11月11日、ECzine立ち上げ。ならではの視点でECに関する情報をお届けしたいと思います。
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