数千万人の購買意欲の高い会員を送客可能
「ID決済」は、チェックアウトサービスとも呼ばれています。例えば、日本でサービスを展開している企業で、外部サイトと決済連携を行っている企業・サービスとしては、
- 楽天の「楽天ID決済」
- ヤフーの「Yahoo!ウォレット」
- リクルートホールディングスの「リクルートまとめて支払い」
- KDDIの「auかんたん決済」
- NTTドコモの「ドコモ ケータイ払い」
- ソフトバンクモバイルの「ソフトバンクまとめて支払い」
- MasterCardの「MasterPass」
- PayPal
が挙げられます。
今回は、その中でインターネットのコマースサービスを自ら提供する楽天、ヤフー、リクルートホールディングスの動向を中心に紹介します。いずれも数千万人の会員を有しています。
本店カートを運営するサイトがID決済を導入するメリットとしては、大きく以下の3つが挙げられます。
1.大規模なコマースサイトの会員を送客可能
「楽天ID」の9,387万人(2014年6月現在)、「Yahoo!ウォレット」の2,700万人(2014年7月現在)というように、インターネット上での購買意欲の高い会員をそのまま送客できる魅力があります。
2.クレジットカード等の入力なく、IDとパスワードのみで簡単に支払いが行える
「楽天市場」「楽天トラベル」や「Yahoo!ショッピング」「Yahoo!占い」「Yahoo!ブックストア」、「ポンパレモール」「じゃらん」等のサイト上同様に、IDとパスワードのみで簡単に決済が行えます。利用者は、住所や電話番号、クレジットカード等の支払い情報の入力なしに決済が可能です。
ヤフーによると、買い物ページからのドロップ率は一般的な購入フローより5%低い結果が出ているそうです。楽天やヤフーでは、クレジットカード番号や住所などの洗い替えも定期的に行っており、利用者の購買頻度も多いため、登録情報の正確性は高いと言われています。
また、クレジットカード番号や有効期限を導入サイトのサーバで入力する必要はないため、カード情報漏えいのリスクを回避可能です。
3.大手ショッピングモール等で利用できる汎用性の高いポイントが貯まる
「楽天ID決済」は「楽天スーパーポイント」、「Yahoo!ウォレット」は「Tポイント」、「リクルートかんたん支払い」は「リクルートポイント」(2015年春にPontaポイントに切り替え予定)が付与されます(Yahoo!ウォレットは加盟店の意志判断による)。
利用者にとって貯めやすく・使いやすいポイントが貯まるため、購入につながりやすいメリットがあるのもポイントです。
また、ECサイトは、自社でポイント事業者と契約した場合、それなりの初期投資が必要となりますが、ID決済サービスを導入するだけで、大きなコスト負担はなく、ポイント付与が可能となります。(続きはECzineで)
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