人材業界におけるデータフィードの活用事例~Indeed・Careerjet
データフィードの活用は動的リマーケティング広告以外でも業界を問わずニーズが高まっています。例えば、人材業界のポータルサイトである「Indeed」「Careerjet」へのデータフィード出稿が注目されています。「Indeed」「Careerjet」は、企業各社が運営している求人サイトから求人情報を集約し、数十万件以上の求人情報を掲載する求人検索サイトです。SEO、特に2~3語を掛け合わせたロングテールに強く、かつ広告効果も高い媒体であり、人材業界では「Indeed」「Careerjet」からの応募者獲得については非常に注目度の高い施策でした。

「Indeed」「Careerjet」の掲載方法は、通常、媒体側のクローラーによって各求人サイトから求人情報を取得する形を取っています。しかし、より効果を高める手段として注目されている方法がデータフィードを活用した情報掲載です。そして基本的には、媒体側クローラーに任せる場合、広告主の作業負荷はほぼ発生しないメリットがある反面、次のようなデメリットが生じます。
媒体側クローラーによるデメリット
・掲載される求人情報、更新頻度は媒体側クローラーに依存する
・更新タイミングや広告主サイトのhtml変更などで、リンク切れが発生している場合がある
・求人情報が全件掲載されない場合がある
・給与情報など、正しい情報が掲載されていない場合がある
・クローラーによる企業様サイトへの負荷が発生する
このように、広告主として応募者獲得への機会損失につながる場合が多数起きている事実があります。そこで、媒体側のクローラーを停止し、データフィードを活用することで、下記のようなメリットや予測効果が期待できます。

データフィード活用のメリットと予測効果
・「Indeed」「Careerjet」からの広告主サイトへのCTR向上
・媒体側クローラーよりも正確な情報を掲載
・定期的なデータ更新が可能
・広告主サイトの求人情報が全件掲載可能(CPC広告で活用できる)
・クローラーの停止により、広告主サイトへの負荷が軽減
実際に媒体側クローラーからデータフィードに切り替えた結果、Indeedでは流入数は188%向上し、応募件数は145%向上。Careerjetでは休日クリック数が140%向上、平日クリック数も125%向上し、応募件数が300%向上したという大きな成果をあげた事例も。
データフィード広告の実施自体は、徐々に一般的になりつつあると言えます。ただし、本来キモである「データフィードをいかにフル活用して広告効果を最大化させるか」という視点が見過ごされがちです。最適化として最初に挙がるのは、どうしても入札側の管理画面で調整できるものに意識が集中してしまう傾向にありますが、地味ではあるもののデータフィードをチューニングしていくという視点がとても重要なポイントになるのです。
本連載の最終回となる次回は、アルバイト求人サイト「ジョブセンス」等を運営するリブセンスのデータフィード広告の最新活用事例をインタビューとともに紹介します。お楽しみに!