代理店との理想の関係

── 今後レバレジーズが考える代理店との理想の関係とはどういうものなのでしょうか?
きちんとお互いに信頼を築いた上で、目先の目標だけではなく、レバレジーズという企業がマーケティング活動を行う意図をきちんと汲み取ってくれるところとお付き合いしたいと思っています。
たとえば、CPAをあわせるというところでも、私たちのサービスは転職サービスなので、いくらCPAが安くてもその後のユーザーが転職ちゃんとできないとサービスとしてはダメなんですね。
難しいところですが、そこまで一緒に考えていただけるところだとすごくありがたいですね。とりあえずCPAあわせたらいいんですよね?という関係性はちょっと難しいかな思います。
もちろん代理店さんとお付き合いするメリットは数多くあります。たとえばクリエイティブの制作やプラットフォームの知識は我々よりも当然多く、キャッチアップも早い。
また、新しく出てきた手法に対してトライして開拓していくのも代理店さんだと早いですよね。たとえば少し前のFacebookや、今だと動画広告などは、実は代理店さんと話をしながら導入を進めています。とはいえ、マーケティングというのは事業の一環ですので、できるだけ事業に近い目線が必要であるという考えなんですよ。それを実現できる関係性を我々も模索しているところです。
これからもっと広告の可能性を広げたい
── 棚橋さんが考える良い運用者とはどういう人ですか?
数字を数字として捉えない人でしょうか。同じ0.1%の可能性で起きるクリックでも、その背景は違うはずです。発生したインプレッションやクリックがどのような背景から起きたのか、クリックのうしろにはユーザーがいるはずなので、1つ1つの数字には意味があるからです。
そこに対して疑問を持てる人が、良い運用者だと思います。弊社でも、そのような運用者にどうすれば育つのか、模索しているところです。現在はOJT制度のみですが今年からもう少し教育プログラムを充実させていきます?
── 今後挑戦してみたいことはありますか?
一言で言うと、広告の可能性を広げたいと思っています。どれだけブランド効果や認知度が上がっても、広告予算の増加にはつながらなりません。結局はそれが会社の売上につながらないと予算の増額はできないわけです。
いまCPAという指標が重要視されているのも、それが売上と結びつきやすいからであって、だからこそ、そこには多くの予算を各社が投下してくる。
一方で、ブランド効果や認知度に多くの予算を投下できない、もしくはまったくチャレンジできないのは、それがどれだけ売上に結びつくのかがわかりにくいからです。もしそこを少しでも明らかにできれば、マス広告やいろいろなマーケティング手法にも手を出しやすくなると思っています。
この時代、事業成長は継続的に求められます。継続的な成長が求められる一方で、どんなにCPAをあわせる画期的な方法を思いついても、そんなノウハウはすぐに陳腐化して、継続的な事業成長を支えられるとは思えません。だからこそCPAも大切ですが、それ以外の領域にも少しずつ足を踏み入れて、自社の強みや独自性をいかに作っていくのかが大切だと思っています。
