Pinterestは、年次グローバル広告サミット「Pinterest Presents」において、ビジュアルファーストのショッピング体験を強化する新たな広告ソリューションを発表した。
同社は画像検索がショッピングの未来であるとの見解を示している。Z世代の39%がアイデア探しの際に最初にPinterestで検索を行うなど、ビジュアルによるインスピレーションが購買行動に強い影響を与えているためだ。
新機能「Pinterestトップ検索アド」では、検索結果と関連するピンの上位10件以内に広告を直接表示する。これにより、ブランドはショッピングジャーニーが最もよく始まる場所で、競合他社よりも先に商品を表示できる。また、広告主のカタログは、ブランド専用の広告ユニットに目立つように配置される。

Pinterestのショッピングユーザーは画像検索から始めることが多く、検索結果の上位10件でクリックの45%が発生しており、人気検索ワードの96%がブランド指定のない検索であることから、新商品の発見に前向きなユーザーへの訴求が期待される。
同社のテストでは、一般的なキャンペーンと比較してクリックスルー率が29%向上し、新規ユーザーからのクリック獲得率が32%高まった。先行利用したWayfairでは、通常キャンペーン比でクリックスルー率が2週間で237%増加した。
加えて、ローカル在庫広告の提供も開始された。小売業者は店舗周辺にいるユーザーに対し、在庫アイテムの価格をリアルタイムで表示できる。カナダでテストを実施したCanadian Tire Companyは、通常のショッピングキャンペーンより48%効率的に購買意欲のあるユーザーにリーチし、来店率を16.5%向上させた。

Pinterest アドマネージャーには「Pinterest メディアネットワークコネクト」機能が追加された。メディアネットワークが保有するファーストパーティオーディエンス、商品カタログ、コンバージョンデータを広告パートナーと安全に共有でき、広告主は1ヵ所でキャンペーンを作成・管理できるようになる。
同社は米国のKroger Precision MarketingやInstacart Adsなどとパートナーシップを締結しており、今後サービス範囲の拡大を予定している。
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