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売上アップに必須のデータ分析結果、正確ですか? UX重視の対策でBotアクセスを99%遮断する製品

 ECやブランドサイトの運営において欠かせない、データ分析。広告効果測定はもちろん、「売上=アクセス数×転換率×客単価」というよく知られた公式もあり、ページの閲覧数をはじめとするウェブのアクセスデータは、ビジネスを行ううえで重要な指標のひとつである。しかし最近では、ECサイトへのBotのアクセスが多発しており、ビジネスの判断材料として用いているデータにノイズが多く含まれている可能性が大きいという。Botに詳しい、日立ソリューションズのふたりに詳しい話を聞いた。

そのデータ、正確ですか? ECサイトの現状を正しく把握するために

株式会社日立ソリューションズ セキュリティソリューション本部 セキュリティサービス部
課長 真島秀一さん(左)、 技師 大栢良介さん(右)

――ECの売上を拡大していくためにも、アクセスや広告効果などのデータ分析を行うことは欠かせません。そのデータが正しく取得できていない可能性があるというのはどのような理由なのでしょうか。

大栢 これまでも、セールを開催しているわけでもないのにページの閲覧数が跳ね上がっていたり、通常アクセスがない海外の地域からのアクセスがあった経験があるのではないでしょうか。それらは、Botによる何らかのアクセスである可能性があります。

 ECサイトの状況をデータ分析によって正確に把握するには、基になるデータが正しいものでなくてはなりません。しかし現状は、Botによるアクセスが約40%(※1)を占めていると言われています。そのため、Bot対策を行っていないサイトでは、正しいデータ分析が行えていない、つまりECにおけるビジネスの現状を正確に把握できていない可能性があると言えるでしょう。

 販促施策を改善する手法のひとつとして知られる「A/Bテスト」の結果が、Botの影響を大きく受けたものだったらどうでしょう。データに基づき、多くのユーザーに支持されているとして採用した施策が成果につながらない可能性も高いのです。

――そもそも、なぜBotを用いてECサイトやブランドサイトにアクセスするのでしょうか。

真島 Botを用いることで、金銭的なメリットを得られるからでしょう。たとえば、Botによる不正ログインでクレジットカード情報をはじめとする個人情報を窃取することができます。これらの情報の販売がお金になることは、よく知られていますよね。

 また、不正ログインだけでなく、商品を自動購入するBotもあります。たとえばあるEC運営者様からは、『ひとりのユーザーが、同一商品を大量にカートに入れていることがある。そのユーザーが自社のお客様で、それほどの数を本当に購入したいと思っていらっしゃるのか、単なるいたずらなのか分からない』というご相談を受けました。

 これは高額転売を目的とした自動購入Botである可能性が高いと見ています。転売目的で自動購入Botを用いて商品を買い占め、高額転売を行えば差額分の利益を得ることができます。もちろんサーバーなどにDoS攻撃を行うことでサイト運営を阻害しようとする、昔ながらのBotもなくなってはいません。

 中小規模の事業者様は、「うちはそんなに知名度がないから大丈夫」と思われるかもしれません。しかし規模の大きい事業者様と比較すると、Bot対策やセキュリティ対策がなされていない場合が多いので、むしろ狙われやすくもなっているのです。

 また、Botを利用しやすくなっていることも一因です。インターネット上では、Bot as a Serviceと言っていいくらい、一般的なサービスとしてBotが提供されており、それほど技術に詳しくなくともBotを使えるようになっています。誰もが販売者になれるCtoCプラットフォームが増え、高額転売を目的とする人たちの販売の場が増えたことも大きいでしょうね。

※1 参照「Bad Bot Report 2019」

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この記事の著者

倭田 須美恵(ワダ スミエ)

2013年11月11日、ECzine立ち上げ。ならではの視点でECに関する情報をお届けしたいと思います。●外部メディアに登場! ・[動画]ネットショップ運営実践会「ECzine倭田さん×井藤対談」[動画]ECみらい会議vol.2「プラットフォーム乱立時代!EC事業者の選択と集中を考えよう」[登壇]BASE主催「ネットショップフェスタ2014」[登壇]MarkeZine主催「MarkeZine Day 2015 Spring」[執筆]NP通信●ソーシャルメディア ・FacebookGoogle+

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MarkeZine(マーケジン)
2020/03/30 11:00 https://markezine.jp/article/detail/33051